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WIDE SCOPE
画像診断のコツ3題
著者: 片山仁1
所属機関: 1順天堂大学
ページ範囲:P.131 - P.131
文献購入ページに移動 医学部を卒業して43年にもなろうというのに,披露できるようなエピソードがないのも淋しい.縁の下の力持ち的な存在の放射線科医としては仕方がないことか?放射線科医として治療から診断まで何でもやってきたが,自身は放射線診断医と思っている.40年余の放射線科医としての経験のなかで印象に残る出来事は,Seldinger法と連続撮影装置による血管造影,低浸透圧造影剤の出現,X線CTの出現,MRIの出現である.さて,画像診断のコツ3題の中味は全然高邁なことではない.
〔その1〕単純X線写真の読影は単純ではない.単純X線写真の読影が一番難しい.単純X線写真はこちらから問いかけないと答えてくれない代物である.期待感がないと何も見えないといいかえることができる.こういう疾患のときはこういう所見が出てもいい,こういう症状のときはこういう所見が出るという期待感が必要である.胸部でも,腹部でも,骨関節でも,単純X線写真を見るときは積極的なスタンスが必要である.漫然と見ていたのでは答はやってこない.放射線科医は幅広く臨床を知っていなければ,うまくない.
〔その1〕単純X線写真の読影は単純ではない.単純X線写真の読影が一番難しい.単純X線写真はこちらから問いかけないと答えてくれない代物である.期待感がないと何も見えないといいかえることができる.こういう疾患のときはこういう所見が出てもいい,こういう症状のときはこういう所見が出るという期待感が必要である.胸部でも,腹部でも,骨関節でも,単純X線写真を見るときは積極的なスタンスが必要である.漫然と見ていたのでは答はやってこない.放射線科医は幅広く臨床を知っていなければ,うまくない.
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