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文献詳細

雑誌文献

medicina38巻11号

2001年10月発行

増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント

胸部 総論

読影の基本とポイント

著者: 八代直文1

所属機関: 1亀田総合病院放射線科

ページ範囲:P.149 - P.149

文献概要

 躯幹部の画像診断のうち,50%以上は1胸部をターゲットとしたものである.肺には含気があり,何らの造影剤を使用することなく,肺の脈管構造や病変部を描出できるという利点がある.これは胸部の単純X線撮影の有効性を支える根本原理であり,X線CTでも有効に活かすことができる.一方,MRIでは,空気は信号を出さないため,一般に肺の画像は信号が不十分でノイズの多い画像になりやすい.
 肺のCTでは,2mm以下の薄いスライス幅で撮影するthin slice CTが有効で,上記の肺の特性を活かして肺の微細構造を描出できる.最近になって普及が進んでいるマルチディテクター型のCT装置では,全肺をthin sliceで撮影することも可能になっているが,一般にはCT装置の能力やフィルム枚数の制限などにより,thin slice CTはターゲットを絞って撮影されることが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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