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文献詳細

雑誌文献

medicina38巻11号

2001年10月発行

増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント

腹部 各論

胃・十二指腸

著者: 水口昌伸1 工藤祥1

所属機関: 1佐賀医科大学放射線科

ページ範囲:P.260 - P.265

文献概要

正常解剖
 胃・十二指腸病変を対象としたCT・MRI検査は,一般に背臥位にて水や発泡剤,さらには陽性造影剤を用いて胃・十二指腸を拡張させた状態で行うため,胃はいわゆる牛角胃(大彎側が腹壁側を,小彎側が背側を向く)の状態になっていることが多い.したがって,胃はX線透視の立位正面像で見るほど下垂したイメージではなく,脾の腹側から腹壁正中側に向かい右背側の十二指腸に続く管腔臓器という認識をしたほうが良いと思われる.十二指腸は,胆嚢と膵頭部の間を通って背側に向かい,さらに大動脈と上腸管膜動脈の間を通過して腸間膜小腸に移行する.周辺臓器との関係を図に示す(図1).
 また胃,十二指腸とも伸縮性に富む臓器であり,胃壁の厚さは胃の拡張の程度によって異なる.そのため,病的な壁肥厚かどうかの判断を通常のCT・MRI検査のみで行うことは難しい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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