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文献詳細

雑誌文献

medicina38巻11号

2001年10月発行

文献概要

増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント 腹部 各論

副腎

著者: 百瀬充浩1 角谷眞澄1 蒲田敏文2

所属機関: 1信州大学医学部放射線科 2金沢大学医学部放射線科

ページ範囲:P.282 - P.289

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正常解剖
 副腎は第11〜12胸椎の高さで椎体の両外側を走る横隔膜脚の外側にあり,後腹膜腔(Gerota筋膜内)の最上方に位置している.CT(図1,2)・MRI(図3)の横断像では,線状ないし逆Y字構造として描出されるが,冠状断像では内翼と外翼の2枚の翼が上部で畳まれて下部で広がる構造である(図4,5).右副腎は肝右葉の内側,右横隔膜脚の外側,下大静脈の後方に,また,左副腎は脾臓の内側,左横隔膜脚の外側,脾動静脈ないし膵体尾部の後方に認められる(図2).副腎の長径は4〜6cm,幅が2〜3cmで,翼の厚みは通常3〜6mmである1)
 CT(図1,2)では,周囲を脂肪組織で囲まれた線状ないし逆Y字構造の軟部組織濃度陰影である.造影剤でよく染まり,早期相では動静脈に近い強い増強効果を示す(図2).スライス厚1cmでは輪郭がはっきりしがたいが,3mmでは明瞭に描出される.また,3mm以下で撮像した場合には,画像再構成によってMRIに劣らない冠状断像(図4)も可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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