文献詳細
WIDE SCOPE
文献概要
白黒をつけるといえば,普通は正邪の決着をつけることであるが,画像診断における白と黒では話がやや違ってくる.X線写真,CT,MRI,超音波,核医学などの画像はごく少数のカラー表示例を除き,いずれもが白,黒,あるいは中間のグレーの入り交じった模様である.ここで初学者が迷うのは,白いところが病変なのか,黒いところが病変なのかというところである.
私が学生のころ,臨床講義で胃癌の造影X線写真が呈示された.画像の中心部に隆起性病変と潰瘍の両方があり,そこに向かって粘膜ひだの集中像があるということであったが,私にはいったいどれが隆起でどれが潰瘍なのか,どれが粘膜ひだでどれが粘膜の間隙なのかさっぱりわからなかった.教科書で調べると,白いのはバリウムによりX線が遮られたところであり,黒いのはバリウムがはじかれたところらしいということがわかったが,別の教科書をみると白黒反転した画像が使われており,いっそう混乱してきた.
私が学生のころ,臨床講義で胃癌の造影X線写真が呈示された.画像の中心部に隆起性病変と潰瘍の両方があり,そこに向かって粘膜ひだの集中像があるということであったが,私にはいったいどれが隆起でどれが潰瘍なのか,どれが粘膜ひだでどれが粘膜の間隙なのかさっぱりわからなかった.教科書で調べると,白いのはバリウムによりX線が遮られたところであり,黒いのはバリウムがはじかれたところらしいということがわかったが,別の教科書をみると白黒反転した画像が使われており,いっそう混乱してきた.
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