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新薬情報・8
バルサルタン(商品名:ディオバン)
著者: 越前宏俊1
所属機関: 1明治薬科大学薬物治療学
ページ範囲:P.524 - P.525
文献購入ページに移動適応■高血圧症
用法・用量■成人に対しては40および80mgの経口用錠剤が利用可能で,バルサルタンとして40〜80mgを1日1回経口投与する.ただし,臨床状況により1日160mgまで増量できる.また,ヒドロクロロチアジドなどの利尿薬と相加的な降圧作用を有するため併用も有用である.
作用機序■バルサルタンは,ロサルタン,カンデサルタンに続いて開発された,経口投与可能な,非ペプチド性特異的アンジオテンシンII受容体のAT1サブタイプの遮断薬(ARB)である.アンジオテンシンIIはアンジオテンシンIからアンジオテンシン変換酵素(ACE)により酵素的に生成されるペプチドであり,レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系のなかで,最も強い昇圧作用を有する物質である.直接的な血管収縮作用のほかに副腎皮質においてはナトリウム貯留作用を有するアルドステロン分泌を刺激し,心筋刺激作用も有する.アンジオテンシン受容体にはAT1とAT2のサブタイプが存在する.AT1受容体は血管平滑筋,副腎皮質細胞などに存在し,アンジオテンシンIIの心循環器作用に関係するが,多くの組織に発現しているAT2受容体の循環器作用は知られていない.
用法・用量■成人に対しては40および80mgの経口用錠剤が利用可能で,バルサルタンとして40〜80mgを1日1回経口投与する.ただし,臨床状況により1日160mgまで増量できる.また,ヒドロクロロチアジドなどの利尿薬と相加的な降圧作用を有するため併用も有用である.
作用機序■バルサルタンは,ロサルタン,カンデサルタンに続いて開発された,経口投与可能な,非ペプチド性特異的アンジオテンシンII受容体のAT1サブタイプの遮断薬(ARB)である.アンジオテンシンIIはアンジオテンシンIからアンジオテンシン変換酵素(ACE)により酵素的に生成されるペプチドであり,レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系のなかで,最も強い昇圧作用を有する物質である.直接的な血管収縮作用のほかに副腎皮質においてはナトリウム貯留作用を有するアルドステロン分泌を刺激し,心筋刺激作用も有する.アンジオテンシン受容体にはAT1とAT2のサブタイプが存在する.AT1受容体は血管平滑筋,副腎皮質細胞などに存在し,アンジオテンシンIIの心循環器作用に関係するが,多くの組織に発現しているAT2受容体の循環器作用は知られていない.
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