文献詳細
文献概要
カラーグラフ 消化管内視鏡検査—知っておきたい基礎知識・4
逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニア
著者: 長野正裕1
所属機関: 1長野内科胃腸科
ページ範囲:P.724 - P.727
文献購入ページに移動逆流性食道炎の成因
最近,逆流性食道炎,食道裂孔ヘルニアの患者が増えている.第一線の実地医家でも遭遇する機会が増えており,実感として感じられる.原因として高齢化社会や食生活の欧米化が考えられる.また逆流性食道炎,食道裂孔ヘルニアという疾患を胃食道逆流症として総括し,GERD(gastro esophageal reflex disease)の概念としての診断,治療が考えられている.
逆流性食道炎の成因の一つに,胃液の逆流があり,食道裂孔ヘルニアが合併することが多い.食道裂孔ヘルニアの診断には,食道X線造影検査,内視鏡検査がある.ヘルニアの状況やその程度,体位による変化を判定するには,X線検査が優れている1)が,逆流性食道炎の診断には内視鏡検査のほうが有用である.食道裂孔ヘルニアの内視鏡分類は,I,II,III型に分ける分類法2)(表1)があり,噴門部がそのまま胸腔内上方に移動したI型の滑脱型(sliding type or axial type)(図1)の頻度が一番多い.
最近,逆流性食道炎,食道裂孔ヘルニアの患者が増えている.第一線の実地医家でも遭遇する機会が増えており,実感として感じられる.原因として高齢化社会や食生活の欧米化が考えられる.また逆流性食道炎,食道裂孔ヘルニアという疾患を胃食道逆流症として総括し,GERD(gastro esophageal reflex disease)の概念としての診断,治療が考えられている.
逆流性食道炎の成因の一つに,胃液の逆流があり,食道裂孔ヘルニアが合併することが多い.食道裂孔ヘルニアの診断には,食道X線造影検査,内視鏡検査がある.ヘルニアの状況やその程度,体位による変化を判定するには,X線検査が優れている1)が,逆流性食道炎の診断には内視鏡検査のほうが有用である.食道裂孔ヘルニアの内視鏡分類は,I,II,III型に分ける分類法2)(表1)があり,噴門部がそのまま胸腔内上方に移動したI型の滑脱型(sliding type or axial type)(図1)の頻度が一番多い.
掲載誌情報