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今月の主題 臨床に活かす免疫学 自己免疫疾患 自己免疫疾患—各論
自己免疫性内分泌疾患
著者: 杉原茂孝1
所属機関: 1東京女子医科大学第二病院小児科
ページ範囲:P.1012 - P.1016
文献購入ページに移動内分泌疾患は障害される臓器により様々な臨床像を呈するが,発症原因を考えると自己免疫疾患であるものが多い.
ホルモン産生過程の酵素やプロホルモン,ホルモン自体が自己抗原となる.
内分泌臓器の自己免疫反応には,胸腺,Tリンパ球,MHC(major histocompatibilitycomplex)が重要な役割を担っている.
動物モデルの解析から,免疫学的寛容の機序としてactive regulationやclonaldivesionという考え方が重要であろう.
橋本病や1型糖尿病では,サイトカインや細胞傷害性T細胞(CTL)による組織傷害が病態の中心だが,Graves病ではTSHレセプター抗体による刺激が主体となる.
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