文献詳細
新薬情報・12
文献概要
適応■症候性のAまたはB型インフルエンザウイルス感染症の早期治療.この薬物はインフルエンザ以外の熱性ウイルス感染症には無効である.また,インフルエンザ感染症でも症状発現から2日以内に服用を開始しなければ有効性は保証されない.また,現時点で予防的な適応は認められていない.
用法・用量■1カプセル(75mgのオセルタミビルを有する)を1日2回,5日間経口投与する.
作用機序■A型およびB型インフルエンザウイルスのエンベロープ(被殻)には2種類の共通な糖蛋白[ヘマグルチニン(HA),ノイラミニダーゼ(NA)]が存在し,A型ウイルスには特有なM2蛋白も存在する.ウイルス被殻上のHAは感染対象細胞の膜表面にあるノイラミニン酸と結合することで細胞に吸着され,膜とともに細胞内に侵入する.細胞内で増殖したインフルエンザウイルス遺伝子産物は感染細胞の細胞膜の一部を被殻としてまとい,細胞膜から出芽・遊離し,周囲の未感染細胞に広がるが,遊離に際しては,ウイルス被殻のHAと宿主細胞のノイラミニン酸との結合が妨害となる.インフルエンザウイルスの有するNAは,この結合を切断することによりウイルスの感染細胞からの飛散を助けるのである.
用法・用量■1カプセル(75mgのオセルタミビルを有する)を1日2回,5日間経口投与する.
作用機序■A型およびB型インフルエンザウイルスのエンベロープ(被殻)には2種類の共通な糖蛋白[ヘマグルチニン(HA),ノイラミニダーゼ(NA)]が存在し,A型ウイルスには特有なM2蛋白も存在する.ウイルス被殻上のHAは感染対象細胞の膜表面にあるノイラミニン酸と結合することで細胞に吸着され,膜とともに細胞内に侵入する.細胞内で増殖したインフルエンザウイルス遺伝子産物は感染細胞の細胞膜の一部を被殻としてまとい,細胞膜から出芽・遊離し,周囲の未感染細胞に広がるが,遊離に際しては,ウイルス被殻のHAと宿主細胞のノイラミニン酸との結合が妨害となる.インフルエンザウイルスの有するNAは,この結合を切断することによりウイルスの感染細胞からの飛散を助けるのである.
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