文献詳細
今月の主題 Cognitive Disorder—内科医が知っておくべき認知機能障害
cognitive disorderとは
精神科疾患における認知機能障害
著者: 兼行浩史1 渡辺義文1 山田通夫2
所属機関: 1山口大学医学部神経精神医学教室 2国立下関病院
ページ範囲:P.1306 - P.1308
文献概要
精神科診断では,横断的な状態像の把握,縦断的な症状経過の聴取,多元的な病態への推察,が重要なコツとなる.
精神分裂病の認知機能障害モデルとして,①意図した行動,自己モニター,他人の意図を推量する能力の障害,②作業記憶の障害,③注意力を結集し適切な課題へと配分する情報処理能力の障害,④精神活動の協調が困難となった認知の測定障害(cognitive dysmetria)などがある.
精神疾患の基盤にある特定の神経回路網の機能障害に対して,脳の可塑性へ働きかける薬物療法および認知・行動療法の技法が洗練されることが期待される.
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