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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻1号

2002年01月発行

文献概要

今求められる説明義務・10

臨床研究におけるインフォームド—コンセント

著者: 古川俊治12

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科 2TMI総合法律事務所

ページ範囲:P.176 - P.179

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「臨床研究」の範囲
1.「臨床試験」と「治験」
 医学における研究一般を「臨床試験」と呼ぶことがあるが,混同を避けるため,ここでは,「臨床研究」と「治験」を区別して用いる.「臨床研究」とは標準的治療とはいえない治療の一切を含む.市販後医薬品の標準的とはいえない併用,標準的治療薬の大用量投与なども含む.対象症例数が1例であっても該当する.施設内倫理委員会の審査の対象になる.一方,「治験」とは,臨床研究の一つで,薬事法第14条第3項の規定により提出すべき臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施をいう(薬事法第2条第7項).
 治験と治験以外の臨床研究との比較の概要を表1に示した1).なお,臨床研究の一つとして,製薬企業が主体となって医薬品の有効性・安全性を確認するために行う市販後臨床試験があり,これは正確には「治験」ではないが,適用されるガイドラインであるGPMSP(good post marketing surveillance practices:医薬品市販後調査の実施に関する基準)において,治験に適用されるGCP(good clinical practice)に準じて実施することが求められているため,本稿で扱う問題については,治験と同様に考えておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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