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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻11号

2002年10月発行

文献概要

増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用 消化器薬

セロトニン作動薬(ガスモチン)

著者: 小山茂樹1

所属機関: 1滋賀医科大学消化器内科

ページ範囲:P.96 - P.97

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 セロトニン作動薬は,消化管のコリン作動性神経(迷走神経)の節後神経上に存在するセロトニン5-HT4受容体を刺激して,迷走神経末端からアセチルコリンの遊離を促進し,遊離したアセチルコリンが消化管の平滑筋に働き消化管の運動を促進させる薬剤で,5—HT1,3,4受容体アゴニストでドパミン遮断作用を有するシサプリド(アセナリン®,リサモール®)と,選択的セロトニン5-HT4受容体アゴニストのクエン酸モサプリド(ガスモチン®)がある.
 シサプリドは,肝チトクロームP 450 3A4で代謝されるため,相互作用があるアゾール系抗真菌薬,エリスロマイシン,クラリスロマイシン,インジナビル,リトナビル,ネルフィナビル,アンプレナビル,エファビレンツ,マレイン酸フルボキサミンとの併用やQT延長のある患者(先天性QT延長症候群,特発性QT延長,糖尿病性QT延長),先天性QT延長症候群の家族歴のある患者への投与により,QT延長や重篤な心室性不整脈をきたす.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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