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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻11号

2002年10月発行

増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用

消化器薬

グリチルリチン製剤(強力ネオミノファーゲンシー)

著者: 又木紀和1 藤岡高弘1 近藤寿郎1

所属機関: 1自衛隊中央病院消化器内科

ページ範囲:P.118 - P.120

文献概要

 グリチルリチン(GL)は甘草から抽出され,肝疾患に対し有用性が認められている.その効果には,AST・ALTの改善のみならず,組織学的改善1)があり,その結果,肝硬変・肝癌への進展抑制2)などが報告されている.このため,慢性ウイルス性肝炎を主たる対象として広く使用されている.
 剤型には経口剤と注射剤があるが,注射剤に比して経口剤の効果は弱い.また,注射剤の効果は,一般的に1回投与量や投与回数に相関する.保険適用上,100ml投与可能な製剤とそうでない製剤があるので注意が必要である.常用量は1日20〜40mlであり,一般にAST・ALTの推移をみながら投与量・投与回数は適宜増減されるが,強力ネオミノファーゲンシー®などは,AST・ALTの改善が不十分な場合には1日100mlまで増量できる.なお,急な中止後にはAST・ALTの再上昇がみられる場合が多いので注意を有する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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