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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻11号

2002年10月発行

文献概要

増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用 呼吸器薬

生薬(フスタギン,ブロチン,キョウニン水)

著者: 鈴木幸男1 竹下啓1 山口佳寿博2

所属機関: 1北里研究所病院呼吸器科 2慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科

ページ範囲:P.144 - P.145

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 生薬とは薬草の根や茎,葉など,天然の植物・動物・鉱物の全部または一部を採取し,乾燥あるいは簡単な処理を行って調整した薬物をいう.一つひとつの生薬には,さまざまな作用をもつ多くの有効成分が含まれている.数種類の生薬を組み合わせた薬剤が漢方薬である.すなわち,生薬は漢方薬の最も基本となるものであり,生薬の品質によって漢方薬の治療効果は大きく左右される1).医療に用いられる生薬は,『日本薬局方』により厳密に規定されており,その品質が保証されている.
 従来,漢方薬は重篤な副作用の頻度が少ないと信じられ,1976年には漢方薬が医薬品として認可された.しかし,1991年の小紫胡湯による間質性肺炎発症の報告2)はわれわれ医療従事者にとって衝撃的であり,生薬でもその使用にあたっては副作用および相互作用に注意を要することがあらためて喚起された.近年,医療現場における漢方薬の使用量および使用頻度は,併用も含めて増加しており,それに伴って新たな副作用や相互作用が報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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