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増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用 神経・筋疾患薬
中枢性筋弛緩薬(セルシン,リオレサール,ミオナール)
著者: 三浦浩子1 栗原照幸1
所属機関: 1東邦大学医学部第4内科
ページ範囲:P.284 - P.286
文献購入ページに移動痙性麻痺をきたす原因には,脳血管障害や脊髄障害などによる中枢神経系の器質性疾患が多い.上位運動ニューロン症候群(upper motor neuronsyndrome)では,痙直のほか,反射亢進,病的反射の出現,クローヌス,巧緻運動障害がみられる.中枢性筋弛緩薬は患者が最も困る上位運動ニューロン症候群の症状のうち,巧緻運動障害の改善には効果がないので,治療にはおのずと限界がある.つまり,手指の細かい運動,例えば箸を使ったり,手紙を書いたり,編み物をしたり,料理で食材を細かく切ったりする緻密な運動は,筋弛緩薬で痙直をとっても必ずしも改善しないので,薬効には限度があることを知ったうえでこれらの薬を使う必要がある.
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