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増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用 感染症薬
セフェム系第3世代(ロセフィン,クラフォラン,セフォタックス,モダシン,マキシピーム,セフゾン,フロモックス)
著者: 武田多一1 武田裕子2
所属機関: 1琉球大学医学部救急医学 2琉球大学医学部附属病院地域医療部
ページ範囲:P.396 - P.398
文献購入ページに移動(1)グラム陰性菌に対して特に強い抗菌作用を有し,院内感染や多剤耐性菌による感染症で用いられる.腸球菌あるいはMRSAには無効である.嫌気性菌には中等度の効果が期待される.しかし,同じ第3世代であっても緑膿菌や腸内細菌科Enterobacteriaceae(大腸菌,クレブシエラ,プロテウス,エンテロバクター,セラチアなど)に対する抗菌力には差がある.感染部位,患者の状況から起因菌を予測し,各施設の起因菌感受性パターンに合わせて適切な抗菌薬を選択する.抗菌薬は,細菌培養・感受性検査結果をみて変更する.
(2)セフトリアキソン(CTRX:ロセフィン®)を除くと,グラム陽性菌感染症の第一選択薬として使用されることは通常ない.
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