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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻11号

2002年10月発行

文献概要

増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用 感染症薬

リンコマイシン系(リンコシン,リンタマイシン,ダラシン)

著者: 笠原寿郎1

所属機関: 1金沢大学医学部呼吸器内科

ページ範囲:P.412 - P.414

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 リンコマイシン系抗菌薬は,わが国では塩酸リンコマイシン(リンコシン®,リンタマイシン®)と塩酸クリンダマイシン(ダラシン®)が市販されている.いずれも,ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌属,ペプトストレプトコッカス属,ペプトコッカス属に適応症を有している.ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌属に対する抗菌活性は,現在用いられている他の抗菌薬(セフェム系,カルバペネム系)と比較して強いものではなく,これらの細菌に対して第一選択として用いられることは少ない.リンコマイシン系抗菌薬の優れた特徴は,嫌気性菌に対する強い抗菌活性にある.特に塩酸クリンダマイシンは嫌気性菌感染症に対する第一選択として用いられることが多い.また塩酸クリンダマイシンはマイコプラズマに対しても適応を有している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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