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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻11号

2002年10月発行

column

誰か日本人のエビデンスを作ってくれ!

著者: 中島伸1

所属機関: 1国立大阪病院脳神経外科

ページ範囲:P.436 - P.436

文献概要

 先日,片麻痺で搬入された患者さんは直径3cmの被殻出血でした.3年前に脳梗塞を起こして以来,抗血小板薬を服用しているということです.よもやと思って頭部MRIを撮影すると,T2強調画像で点状に見える病変が多数認められました.あるものは白く高信号に,別のものは黒く無信号に描出されています.どうやらこの患者さんは,ラクナ梗塞のみならず,いわゆるラクナ出血ももっておられたようです.
 ラクナ出血は最近注目されている病態で,陳旧性の微小出血のことです.T2強調画像やFLAIRではラクナ出血とラクナ梗塞の区別がつきにくいものの,T 2強調画像では出血部位に沈着したヘモジデリンが黒く抜けて見えます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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