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文献詳細

雑誌文献

medicina39巻6号

2002年06月発行

文献概要

今月の主題 頭痛とめまい—外来診療ガイド 頭痛診療のポイント

脳腫瘍,脳血管障害の頭痛

著者: 内潟雅信1

所属機関: 1公立昭和病院神経内科

ページ範囲:P.942 - P.943

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ポイント
 突然発症する頭痛は,頭痛の程度に関係なく,くも膜下出血を疑う.
 くも膜下出血は,早期(24時間以内)に再発しやすく,また,致命的になることがある.
 くも膜下出血のほとんどは,早期のCT検査で診断可能であるが,約10%は異常を示さない.この場合,腰椎穿刺が必要.
 くも膜下出血発症早期の髄液は血性〜黄色調を呈すが,1〜2週経つと陰性のことがある.
 高齢者,大酒家,血液透析患者が,頭痛のほか意識レベル低下,性格異常,片麻痺などを呈し,かつ症状に変動性を示す場合は慢性硬膜下血腫を疑い,速やかにCT検査を行う.
 小脳出血は頭痛をきたしやすく,さらに嘔気・嘔吐を伴う.この点からくも膜下出血との鑑別を要す.いわゆる小脳症状を呈することは少ないので注意を要する.
 脳梗塞は,脳出血に比し頭痛を呈することは少ないとされるが稀ではない.一過性脳虚血発作でも約1/4に頭痛を伴う.頭痛で始まる(頭痛を伴う)脳梗塞の場合,原因として動脈解離を念頭に置く.
 脳腫瘍例の頭痛の特徴は,起床時に嘔気・嘔吐を伴って出現すること(目覚め型)である.
 脳腫瘍の経過中,突然頭痛が出現するときは腫瘍内出血を疑う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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