今月の主題 わかりやすい不整脈診療
座談会
不整脈—最近の動向
著者:
小林洋一1
西崎光弘2
熊谷浩一郎3
櫻田春水4
所属機関:
1昭和大学医学部第3内科
2横浜南共済病院循環器センター内科
3福岡大学医学部第2内科
4都立広尾病院循環器科
ページ範囲:P.1209 - P.1220
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最近10年間の不整脈治療の進歩はめざましい.抗不整脈薬ではCAST(Cardiac Arrhythmia Suppression Trial)に始まる一連の大規模試験から,副作用,催不整脈作用が指摘され,生命予後,QOLの改善を目的とした再評価がなされるようになってきた.また,アミオダロンやソタロールなどのKチャネル遮断薬が使用可能となった.一方,非薬物療法としてカテーテルアブレーションや植込み型除細動器(ICD)が導入され,治療に用いられている.しかし,カテーテルアブレーションは致死的な不整脈には限界があること,ICDについては根治的ではないこと,適応・合併症など,問題は少なくない.
不整脈に基づく症状をいかに改善・消失させるか.また,不整脈死をいかに予防するか.これらの様変わりする治療法をふまえ,最近の動向について,4名の先生方にお話しいただく.