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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻1号

1967年01月発行

文献概要

グラフ

胃冷凍法

著者: 長尾房大1 池内準次1 貴島政邑1 亀田慶三1 富田次夫1 曽爾一顕1 榎本玄治1

所属機関: 1慈恵大・大井外科

ページ範囲:P.20 - P.22

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 Khalil-macKeith(1954),ついでBarnard(1956)によつて,全身低体温のために胃冷却法すなわち胃内バルーンのなかに冷水を灌流するという方法が試みられたが,本法が実地治療面において脚光をあびるようになつたのは,Wangensteen(1958)がこれを重症胃出血の止血法として試み,その価値を強調してからである。かれは,さらに,冷却程度を強くすることによる胃冷凍法を十二指腸潰瘍の治療法として試み(1961),この方法が胃粘膜の塩酸分泌機能を抑制し,消化性潰瘍の治療にきわめて有効なことを報告した(1962)。以来,米国はもとより,諸外国においても多くの追試検討が行なわれるようになつた。
 Wangensteen一派によれば,1961年10月から1965年1月までの期間に669例の消化性潰瘍患者に934回の胃冷凍法が行なわれたが,症状の改善ないし消失率43〜65%(年次別の差がある)となつている。しかし,このような症状改善に対する成績および減酸効果に対する成績については,多くの追試者のあいだにそれぞれ異論・反論が提起され,最近の話題となつている。本邦においても当教室を初め各所の大学においてこの方法の研究が行なわれているので,その概略を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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