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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻1号

1967年01月発行

文献概要

今月の表紙

染色法による好塩基球の染色性の差

著者: 日野志郎1

所属機関: 1東京逓信病院内科

ページ範囲:P.41 - P.41

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 普通染色で血球に染色性の差がもっともよく表われるのは好塩基球であろう。ITPの8歳の男子から同時に3枚の塗抹標本を作り,pH6.4でそれぞれに3種の染色を施し,各標本にみられた好塩基球をつぎつぎに約10コ撮影,各染色で平均値的な外観を呈するものを1コずつ選んだ。図の1はWright染色(秋谷製),2はMay-Grunwald-Giemsa染色(Merck),3はGiemsa染色(Merck)による。このGiemsa染色標本はやや青く不満足なものだが,比較の対象にならないほどでなく,同標本にみられた好中球(図4)を対照にすればよい。
 Wrightで顆粒はもっともよく染まり,核に重なったものもはつきり見える。2になると顆粒はかなり抜けて孔になり,それでも残つた顆粒からそれとわかる。3は孔だらけで,気をつけて見ないと顆粒の残りも認めにくい。顆粒がまったくなくなったものも少なくない。このばあいの好中球との鑑別点は,1)細胞質の色,2)顆粒の抜けた孔,3)核の形の違い,4)核の構造の差である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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