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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻1号

1967年01月発行

正常値

ASLOの正常値

著者: 鈴田達男1

所属機関: 1東医大・細菌血清学

ページ範囲:P.124 - P.125

文献概要

正常値を過信するな
 抗ストレプトリジンO価測定反応(ASLO)の成績を測定するうえで忘れてならないことは,この反応は抗体価を測定する反応であるから,電解質や血液pHなどのように体内の恒常性がたもたれているものと本質的に異なり,むしろ後で述べるように外的な因子によつて左右される度合いが強いことである。
 たとえば1回測定した結果が166単位あつたとしても,これだけでは正常とも異常ともいいえない。なぜならば溶連菌は自然界に広く分布しており,発病にいたらなくてもヒトは不顕性感染によつて抗体をつくるので,正常な人の集団のなかにもこの程度の抗体価の人はざらにみられるし,逆に連鎖球菌感染症の人でも時期によつてはこの価以下のこともあるからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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