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血栓性血小板減少性紫斑病
著者: 寺田秀夫1
所属機関: 1聖路加国際病院・内科
ページ範囲:P.1542 - P.1543
文献購入ページに移動 本症は1925年Moschcowitzがはじめて報告して以来,現在まで世界で約260例,わが国では20例近くの報告があるが,その本態はなお不明で毒物,薬剤過敏症などが病因としてあげられ,近年は自己免疫疾患や膠原病として取り扱う学者も多く,組織学的には末端細動脈や毛細管に広汎な硝子様血栓がみられ,臨床的には,血小板減少性紫斑病,溶血性貧血,多様な精神症状,発熱,腎障害などを主徴とし,早ければ数週間,大部分は3カ月以内に死亡する比較的まれな疾患である。
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