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血液化学検査用キット
著者: 林康之1
所属機関: 1順大・臨床病理
ページ範囲:P.1545 - P.1550
文献購入ページに移動 各種の化学検査用キットは試薬調製の手間を省略し,それだけ検査技師の作業能率を高める目的で利用されている。オートアナライザーやロボットケミストなどによる臨床化学分折の機械化は最近の流行であるが,機械化するほどの検体数がなく,かといつて半定量的簡易法では臨床的要請に応えられないという場合に市販キットの利用価値は高い。もともと市販キットはある分析種目の術式を決め,それに必要とする試薬すべてを秤量調製しまとめたものであつて,従来どおりの定量性を維持し,かつ技師の負担を軽減できる利点がある。しかし一方では,試薬の純度,品質の良否,安定性などについてまつたくメーカー側の品質管理に依存し,メーカーにより同一検査種目であつても試薬や術式が異なるという欠点はある。この点盲目的にキットを信頼するようなことがあつてはならないし,アール血清その他による成績のチェックはたいせつである。
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