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雑誌目次

雑誌文献

medicina4巻12号

1967年12月発行

雑誌目次

特集 病歴

病歴

著者: 原亨

ページ範囲:P.1706 - P.1706

 18世紀末期に打診法がL.Auenbruggerによつて考案され,19世紀初期にR.Laennecによつて聴診法が案出されてこのかた20世紀の第1世代を通じての100年あまりの間,診察法の中核は打聴診であつたといつても過言ではない。しかしそれよりも以前,古代から医術・医学は存在していて,そのころには問診が視診ならびに触診と相ならんで,診察法の中核を形成していたとしか考えられない。さて,臨床の本質が,診断と治療とにある点は昔も今も変わりはなく,移り変わつてきたのは,診断と治療の直接基盤となる学問である。それ以前には解剖学やごく初期の生理学が,臨床への基礎学であると思われたのが,打聴診の時代を通じては病理解剖学に移り,19世紀第2世代から今世紀第1世代にいたるまで,第1級の臨床学者は打聴診所見を中心とした診断の成果が,病理解剖所見とどれほど適合するかに精魂を傾倒したといえる。
 ところが,今世紀第2世代にはいるころから病態生理学あるいは機能病理学が急速な進展をみせるようになつてきた。

心臓専門医によるConsultation—診療所見・診断書と患者への手紙

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1727 - P.1728

 この患者は45歳のときに中等症の高位側壁心筋硬塞にかかり,私の病院に入院して治療を受けた。以後抗凝血薬療法を3年つづけたところで,かれは商用でニューヨークに行くこととなつた。私はニューヨークの心臓専門医であるDr. M. J. Raisbeckに患者の病歴を届け,滞在中のかれのことを頼むとともに,Dr. Raisbeckのきたんのない意見を求めた。それに対して,
 "I very much appreciate the opportunity of studying the clinical problem presentedby your patient and my notes herewithcover my findings and thoughts about him."という書き出しで,この患者の診断書と診察所見が以下のごとく整然と書かれて私に送られ,さらに診察後にこの患者に書き送られた手紙のコピーも同封されてきた。

CARDIOLOGICAL EXAMINATION

著者:

ページ範囲:P.1729 - P.1732

DIAGNOSIS:
Etiological:
 Arteriosclerosis.
 Background of poor general hygiene.

診断と病歴

既往症だけで診断しうる疾患—糖尿病・腎臓病の場合

著者: 佐々廉平

ページ範囲:P.1707 - P.1709

 病歴を聞いただけで,確診しうる内科的疾患はそう多くない。ここに既往症だけで,疑診または確診しうる場合のあることを,糖尿病と腎臓病とを例にあげて記述してみる。
 糖尿病は,独特なる,ほかの病気には珍しい症候群(口渇・多尿・夜尿,よく食いながら痩せること,脱力・倦怠・易疲労)がある。この症候群を聞いただけで,それと疑診しうる。また温熱の期には便所溜でブドウ糖が醸酵し悪臭を放つので,汲取人が,"この家には糖尿病者あり"と診断することが,まれならずある。これは水洗便所の普及している欧米にはないことである。

誤診誤療とその原因

著者: 佐々貫之

ページ範囲:P.1709 - P.1712

はじめに
 医師の行なう診療行為は,人の健康を対象としてまず検診し,その結果から診断をくだし,これに応ずる治療をほどこすにあるといえよう。そして,問診から検診所見とともに,経過を追つて実施した診療やそれに関連する事項にいたるまで,少なくとも診療上必要なことは落度なく病歴中に収録されるはずである。このようなことはいまさらあらためていうにおよぶまいが,実際に即して各医皆がはたしてつねにそのとおりに実行しているか,ないしは実行しうるのであろうか,そう問いつめられれば,各自それぞれ思いあたるふしが少なくないであろう。
 いつたい,診断と病歴,それから両者の関係については,臨床上種々な意味において問題となることが多い。筆者も現在にいたるまでの長い臨床生活において,自己経験から,この点についていろいろ考えさせられ,また反省させられてきている。よつて,課せられた本題目のもとに,まず「診断とはどういうことか」とともに「病歴はどうあるべきか」という根本にさかのぼつて考えておき,ついでその相関から起こりうる種々な問題,特に「誤診療とその原因」について述べてみる。

病歴のとりかた

著者: 高橋忠雄

ページ範囲:P.1714 - P.1716

病歴の重要性
 病歴(プロトコル)は文字どおり,症例についてのすべての記録の記載であつて,臨床家にとつては,これほど貴重なものはないはずである。しかし,実際には,私たちがほんとうに満足のいくような立派な病歴というものが,むしろ少ないのはどういうわけであろうか。このことは,特に大学病院のような研究と診療を兼ねたところでめだつ現象のようである。研究用のノートは整然と記され,発表する論文は推敲をかさねて浄書する人と同一人が記載したはずのプロトコルがあまりにも雑然としていることに驚くことが多い。
 病歴を構成するのは主として問診により得られた患者の既往症と現症の初診時までの経過,初診時の現症,その後の経過および諸検査所見,さらに症例によつては手術所見または剖検所見などがこれに加えられる。これらのすべてが完壁であることが要求されるのはいうまでもないが,特にここで問題にしたいのは,問診の重要性ということである。

専門医の病歴

慢性肺性心

著者: 笹本浩

ページ範囲:P.1717 - P.1720

はじめに
 僕は,ポリクリなどのとき,学生によくいうのだが,病歴はけつして患者の日記ではない,scientific paper科学論文そのものなのであると。したがつて,ただ,患者がいうがままにだらだら記すなどは論外,適宜,取捨選択して,筋のとおつた短論文をものすつもりで,しかも短時間内に要領よくまとめなければならない。これは,なかなかむずかしい仕事である。それだけに,みごとにとられた病歴からは,50%以上,診断はつけられるといつてよい。
 ことに循環系においては,病歴から50%,一般検査(打・聴診,血圧測定など)で,もう25%診断がつく。これに心電図検査をつけ加えると,また20%診断がつき,合計約95%となる。さらに各種の精密検査をすれば99〜99.5%ぐらいは循環器系疾患の診断がつくわけである。

限局性肝膿瘍

著者: 三辺謙

ページ範囲:P.1720 - P.1721

症例 F. A. 52歳女
 主訴 右季肋部痛,微熱
 昭和38年ごろから左胸痛を訴え,某病院で心電図上冠性T,心室性期外収縮があつて狭心症といわれ,冠拡張剤をつづけて服用している。同じころからときおり,1年に2〜3回右季肋部痛があつたが,昭和40年9月からは月に1回くらいの頻度で疝痛発作が起こるようになり,胆嚢造影法で胆嚢内結石が発見され,翌年3月38℃の発熱をみるようになり,一時CM投与で下熱した。同年5月末からふたたび発熱と右季肋部痛をきたしたので,7月中旬に上記病院で胆石2個を摘出したが,心臓のことがあるので胆嚢剔除術は行なわず,切開術のみを行なつたという。その後一時経過良好であつたが,9月からふたたび38.5℃に達する発熱をくりかえすようになり,右季肋部痛も現われた。以来自宅療養をつづけていたが軽度の発熱が持続するので,42年5月われわれの外来を訪れ,入院するにいたつた。食欲,睡眠は良好。

ニューロ・ベーセット症候群

著者: 黒岩義五郎 ,   ハンス・リューダース

ページ範囲:P.1722 - P.1724

患者番号 420277
 検査年月日 昭和42年5月11日

悪性貧血

著者: 小宮悦造

ページ範囲:P.1725 - P.1726

 快心の病歴という題で執筆してほしいとの依頼である。患者によつてはずいぶんまわりくどく話す者があつて,どこが悪くて診察を受けにきたのか判断に苦しむようなのがある。そのような患者をうまく誘導して主たる訴えを聞き出し,それから正しい診断をつけ適切な治療をほどこして全快に導いたとする。そのようなのを快心の病歴というのであろうか。快心の病歴をとるには医師にある程度経験がなければならないことはむろんである。したがつて快心の病歴はある程度年をとつて臨床経験の深い者ほどたくさんもちあわせているはずである。

座談会

病歴がきめ手となる疾患

著者: 日野原重明 ,   博太郎 ,   鎮目和夫 ,   日野貞雄 ,   阿部正和

ページ範囲:P.1734 - P.1742

 これまでの各論稿の精神は「内科における診断の第一歩は,正しい病歴をとることにある」ということに尽きるようだが,本特集の掉尾をかざるこの座談会では,標題のことく「病歴がきめ手となる」疾患という観点から,神経・消化器・内分泌・循環器系疾患それぞれについて,さらに具体的に深めてお話しいただいた.

100万人の病気

かぜ—その考え方と診療の実際

著者: 加地正郎

ページ範囲:P.1743 - P.1748

 「かぜ」といえば軽症の代表のように考えられがちだが,その病因は複雑であり,「かぜ」の症状ではじまる重篤な疾患も数多い。「かぜ」を訴えてくる患者の数からみても,決してなおざりにされてよい疾患ではない。考え方,診断,治療に関する最近の知見を。

診断のポイント

かぜの症状ではじまる子どもの病気

著者: 市橋保雄

ページ範囲:P.1779 - P.1780

 かぜは人間の病気のうちでもつとも多い疾患である。そのくせ,かぜくらいとか,かぜひき医者とか,この病気ほど軽蔑されているものはなかろう。小児科領域における疾患の愁訴のなかで多いものを考えると,発熱,咽頭痛,頭痛等々あげられるが,いずれもかぜの症状と考えてさしつかえないものばかりである。以下かぜ症候群を含めた,かぜ類似疾患ないしはその周辺の疾患について述べる。
 冷たい風にあたつたり,寝冷えしたりした後に咽頭や喉頭がかゆく,鼻汁が出て発熱すると,俗にかぜをひいたという。はなかぜ,咽頭,喉頭の掻痒感を伴つた上気道疾患をかぜといい,日常われわれのよく経験するところで子どもにおいては主訴を表現する能力に欠けることから,不安,不機嫌など不定の愁訴で始まり,原因がはつきりしないことが多い。加えて子どもは幼ければ幼いほど,全身症状,胃腸症状,神経症状などをもつて突発することもあるゆえ,かぜの症状で始まる子どもの病気か問題になるのであろう。

治療のポイント

妊娠と貧血—鉄欠乏性貧血を中心に

著者: 古谷博

ページ範囲:P.1781 - P.1782

 妊娠と貧血の問題は古くから関心があり,すでにおおむね解決されてしまつたと考えられているようであるが,それは日常の臨床において,妊娠中の生理的な貧血が分娩後には自然に回復する傾向があるからで,相当に強い貧血が発見されても,妊娠・分娩経過に大きな影響が少ないので,放置されるのが現状のようである。
 わが国の婦人に鉄欠乏貧血が多いのは周知の事実であるが,全国調査による妊婦の貧血は,Hb9.9g/dl以下でみると,初妊婦の11.0%,経産婦の12.8%にあり,かなりの貧血者がいて,その大部分は鉄剤によく反応する。また貧血妊婦の頻度には地方差があり,わが国でも明らかにこれが認められている。この統計成績は大学病院における調査成績で,一般綜合病院,保健所などの成績ではこれよりも高率に貧血妊婦がみいだされている。

慢性胆のう炎—化学療法のコツ

著者: 真下啓明

ページ範囲:P.1783 - P.1784

慢性胆のう炎とは
 胆のう胆道疾患が臨床上鑑別が必ずしも容易でないことから,いわゆるCholecystopathieという言葉がBergmann以来乱用されている。たしかに胆のう炎,胆石症,胆道ジスキネジーの3者の関係は臨床的にも,またそれらの成立機転上も互いに複雑な因果関係が存する。これらの問題には深く立入らないことにするが,いわゆる胆のう炎が真の炎症であるか否かも論議なしとしない。すなわち,古く第一次的な細菌感染説,それ以後Andrewsら以来の細菌第二義説,そしてこの場合真の第一次的な引金として胆汁酸,膵液,コレステロール等々が擬せられており,その他自己免疫説,アレルギー説,肝炎ウイルス伝性化説,肝第一次説等々が相ついでいる。しかし,後者の非感染説を唱える学者にしても,臨床的には細菌が病像を修飾している可能性は肯定している。また胆汁酸説を肯定するにしても,胆道の無酸による腸内細菌化は起炎性に富むDeoxycholic acidのみならずLithocholic acid増量などの可能性も考えられ,細菌のべつの意味における第一次説も考えられぬことではない。
 したがつて慢性胆のう炎とは胆石,胆道ジスキネジーの合併の有無を問わず,細菌性あるいは非細菌性炎症状態であるといえば正しいかもしれない。

EDITORIAL

かぜの抗ウイルス剤の現状と将来

著者: 北本治

ページ範囲:P.1751 - P.1751

 ウイルスで起こるかぜを3つに大別しうる。
 大型ウイルスといわれたミヤガワネラ・シタツチ,によるオウム病かぜやマイコプラズマ・ニュモニエ(これらは最近ウイルスからはずされた)によるかぜなどは,テトラサイクリン,クロラムフェニコル,エリスロマイシンなどによつてよく制御される。

コンピューターによる病歴管理

著者: 岩塚徹

ページ範囲:P.1752 - P.1752

 病歴管理の重要性は古くから知られており,いろいろの方式が検討されてきた。近年,病歴の数量の膨大化,管理内容の複雑化により,電子計算機システム(Electronic Data Processing System,EDPS)による病歴管理が試みられている。病歴管理も情報管理の一種であるが,病歴の内容の特殊性のため,これへのEDPSの導入は必ずしも容易でない。たとえば,血圧などは客観的な数値として扱いうるが,症状などは各医師による判定規準や,表現が異なるので,その情報処理がむずかしい。
 1960年より病歴管理についてのEDPSが研究され,米国のTulane大学,Mayo Clinic,Kaiser Foundation,スエーデンのKarolinska病院などではすでに,実用化されている。病歴の内容全部をそのまま計算機に記憶させ,これを処理することも現在では可能であり,一部では行なわれているが,一般には,内容をできるだけ符号化,規準化して,能率的に計算機に記憶させる方法が行なわれている。大規模の符号化はたいへんな仕事であり,病変部のスケッチのように文章や記号では表現の困難なものもあるので,検索,統計処理の対象となるものを主とした病歴の要約のみを計算機に収納し,ほかの内容は,マイクロフィルムシステムによる方法もある。これはEDPSとしては比較的簡易化されたもので,われわれが日常行なつているものである。

グラフ

舌のみかた

著者: 西山茂夫

ページ範囲:P.1694 - P.1695

 舌の病変には,1)舌に限局した変化(たとえばロイコプラキー,正中菱形舌炎,腫瘍など),2)全身疾患ないし皮膚疾患の部分現象としての変化,および3)内臓病変の舌における「あらわれ」としての変化がある.このうち,内臓病変の「あらわれ」が診断学上もつとも重要であり,それは皮膚におけるDermadrom(Skin manifestation of internal disorder)と同じ意味を有する.しかしながら舌においても,病因と反応病変とは必ずしも1対1に対応せず,異なつた病因が,単一な病変を現わすこともあり,その関係は複雑である.

Pancreozymin secretin試験

著者: 内藤聖二 ,   馬原敬二

ページ範囲:P.1697 - P.1702

 膵外分泌機能検査は歴史的にみると古くから血中および尿中のAmylase測定を中心に行なわれてきたが,現在他の消化器疾患の機能検査に比べ,たち遅れを否定できない。今日膵臓の生理および病態について得られた種々の知見をもとに各種の膵機能検査が報告されているが,とりわけ消化管ホルモンであるpancreozyminとsecretinの膵外分泌刺激作用を応用したpancreozymin-secretin試験はもつともすぐれた検査法である。周知のごとく,secretinは1902年Baylissらにより発見され,現在その構造式はもちろん合成も報じられており,膵液量,重炭酸塩の分泌を促進する生理作用をもっ。pancreozyminは1943年Harperらによりその発見が報告されたが,現在Cholecystokininとの異同が問題とされまだ構造式も判明しておらず,その生理作用は膵酵素の分泌刺激,胆嚢収縮作用,腸管運動刺激等が考えられている。臨床的に消化管ホルモンが用いられたのは1942年Langerlof1)らに端を発し,Dreilingらによつて確立されたsecretin試験が最初である。pancreozyminをsecretin試験に併用したのは発見者であるHarper2)らであり,彼らヨーロッパ学派はsecretin投与後にpancreozynminを用いる方法,secretin-pancreozymin試験を提唱した。

目で見る神経病学・5

小脳機能の検査

著者: 本多虔夫

ページ範囲:P.1790 - P.1792

 小脳機能の検査法は運動機能,知覚機能検査法に比べて一般に知られていない。また位置感覚検査法などと混乱されているのはしばしばみられることである。しかしながら小脳疾患,特に腫瘍,変性はけつしてまれな疾患ではないので,正しい検査法を会得されておくことはたいせつなことである。
 小脳疾患が起きるときみられるおもな異常所見は眼球振盪,企図振戦,運動失調であり,後に述べる検査法はこれらの症状の有無をこまかく調べるものである。なお小脳は両側の半球と中央の虫部からなつているが,半球の疾患は患側の上下肢をおかし虫部の疾患は?幹の運動失調を主症状とする。

器具の選び方

身障者のトイレ

著者: 服部一郎

ページ範囲:P.1785 - P.1787

 この原稿は「器具の使いかた」欄にのるので,便器,尿器の種類,特徴,使いかたを書くのがほんとうであろうが,不幸にしてこの方面のうんちくがない。またこれは看護の技術であつて医師には直接必要でない。おそらくは用便の器具そのものというより身体障害者のための便所の建築設計についての意見ということと解して以下述べてみよう。

正常値

黄疸指数,ビリルビン

著者: 茂手木皓喜

ページ範囲:P.1749 - P.1750

黄疸指数のはかりかた
 ふつうMeulengracht法が行なわれている。これは備え付けのモイレングラハト用の試験管に血清0.5mlをとり,生理的食塩水で希釈してゆき,規準用比色管の色(重クロム酸カリの1万倍溶液入り)と濃さが等しくなるようにする。原血清を何倍希釈して等しくなつたかの倍数が黄疸指数である。
 この方法の長所は,簡易であり,特別の試薬器具も必要とせず,第一線の診療面でのスクリーニングに適していることである。一方欠点として,標準色調とトーンの合わないことがあること,溶血や,血清の混濁が測定の誤りをまねく一因となること,カロチノイドや食品中の黄色色素が妨害することなどである。これらの欠点をのぞくため,アセトン法,その他の改良法が考案されているが,むしろこのような場合はビリルビンを定量したほうがよい。

心電図講座・12

高血圧症の心電図

著者: 難波和 ,   藤垣元

ページ範囲:P.1773 - P.1778

 高血圧症に特有な心電図所見が,特別にあるわけではないが,高血圧にもとずく左室肥大と,冠硬化にもとずくST・Tの異常,心筋硬塞,各種不整脈などがあげられる。もちろん,なんら異常所見を示さない症例も多い。本号では,本態性高血圧のいろいろな心電図を示し,その特徴を解説した。

症例 全身性疾患と肺(XII)

心疾患および好酸球性肉芽腫症と呼吸器

著者: 三上理一郎 ,   溝口秀昭 ,   荒井達夫 ,   山東博之 ,   正木幹夫 ,   山中晃

ページ範囲:P.1793 - P.1798

(1) 心疾患と呼吸器
症例1 大動脈弁膜症患者に認められた,一過性葉間胸水貯溜(いわゆるvanishing tumor)
 河○,40歳,男子,会社員(NN 2491)

肺症状をきたす全身性疾患の分類—「全身性疾患と肺」の連載を終わるに当つて

著者: 三上理一郎

ページ範囲:P.1799 - P.1802

はじめに
 「呼吸器それ自体の病気はいろいろと広く知られている。しかし,全身性疾患に目を向けるとき,呼吸器に病変をおよぼしてくる病気も少なくない。それらは従来しばしば看過され,あるいは誤診されることも多かつた。それは狭義の全身性疾患のみならず,呼吸器以外の他臓器の場合にもいいうることである。また,胸部の病気はX線検査という診断武器によつて,自覚症状発現前に早期発見されるという大きな利点がある。これは呼吸器病学の一つの特徴である。これから,1年間にわたつて全身性疾患におけるいろいろの胸郭内病変について,症例による解説を始める。そして,このシリーズをとおして,大きな内科学のなかにおける,呼吸器病学の一つの存在意義を求めてみたいと思う。」これは「全身性疾患と肺」というこのシリーズの冒頭にかかげたプロローグであつた。そして,12回にわたり,沖中・中尾内科教室における症例のなかから24例を選んで呈示した。これだけでは,「全身性疾患と肺」の全貌を明らかにすることはむりであろう。しかし,一応ここで症例呈示を終わつて,現時点において,その全貌のoutlineそ描いてみたいと思う。紙数の制限もあるので、その分類について表による説明を試みた。この表には,肺内病変のみでなく,胸膜,横隔膜,縦隔のほかに心病変,助骨など,胸部X線写真で観察できる部位についてその病変を全部記載した。

転移性がん性心嚢炎の症例とその処置について

著者: 塚本玲三 ,   五十嵐正男 ,   井島宏 ,   日野原重明

ページ範囲:P.1803 - P.1806

 生前に診断をくだしえた悪性腫瘍の心転移例はHeninger1)(1934)を初めとして諸家によつて報告されているが,生前診断は現在においてもなお必ずしも容易ではない。
 以下に報告する症例は,生前原発巣不明のまま,がん性心嚢炎と診断されたものであるが,心嚢液採取により著明な利尿をみ,さらにまた60Co照射により心嚢液貯溜遅延と利尿とがみられ,心嚢液貯溜の度合と利尿との間に明らかな相関がみられ,心拡張不全による血行不全の動態を観察しえた興味ある例である。

検査データ どう読みどうする?

尿中17KSの排出量異常

著者: 遠藤治郎

ページ範囲:P.1689 - P.1689

 尿17KSは副腎皮質から産生分泌された各種男性ホルモンの代謝物が大部分を占める。一部は糖質ホルモンの代謝物(約20%),性腺で産生されるテストステロンの代謝物(約10%)である。このため17KSは副腎皮質男性ホルモンの指標として用いられている。ところがこれら各種男性ホルモンの産生量および生物学的活性すなわち男性化作用はそれぞれ異なつている。たとえばもつとも活性の強いテストステロンの産生量はきわめて少量で,テストステロンが代謝されて尿中17KSになる量は尿中17KS総量に対してきわめて低率にすぎない。そこで17KS値と男性化現象の間に必ずしも相関は認めがたい。

この症例をどう診断する?・25

出題

ページ範囲:P.1692 - P.1692

■症例:
 27歳女ウエイトレス
 主訴:関節痛,上肢の紅斑と運動時呼吸困難。

討議

著者: 田崎義昭 ,   大貫寿衛 ,   金上晴夫 ,   和田敬 ,   本間光夫

ページ範囲:P.1808 - P.1813

紅斑について何を考える
 和田 それでは田崎先生からご質問してください。
 田崎 主訴の関節痛というのはどういう痛みでしたか。つまり遊走性の痛みだつたのか,それとも両側の手関節だけに痛みがあつたのですか……。

統計

インフルエンザに撹乱されるわが国の死亡

著者: 菅沼達治

ページ範囲:P.1691 - P.1691

 インフルエンザの流行は,年によつて主役を演ずるウイルスの型が異なり,最近はA2型,B型が検出されています。また近年のように老年人口が多くなると,この流行によつてわが国の死亡に大きな影響がみられるようになつてきました。
 図のごとく流行がほとんどなかつた年は33年,34年,38年,41年だけで,そのほかの年は多少とも流行がみられます。特にアジアかぜとして知られている32年を初めとして,37年,40年にはかなり大きな流行がありました。そしてこの年と一致して,総死亡率も上昇していることが認められます。40年のように総死亡率が0.2上がるということは,死亡数が2万以上増加することであります。また35年,36年,39年はだいたい同じ規模の流行ですが,35年はA2型で総死亡にかなりの影響を与えています。これに反してあとの2年はB型の流行であり,インフルエンザ自体の死亡数が少ないだけでなく,総死亡にもあまり響いておりません。

ルポルタージュ

病院建築の問題点をたずねて—東京都立豊島病院

著者: 今村栄一

ページ範囲:P.1758 - P.1760

伝染病院は曲がり角にきているといえよう。その伝染病院が総合病院になつただけなら,とりたてていうこともなかろうが,ここに紹介する豊島病院の場合,最新の医療とともに,特に新しい病院管理の導入をめざしての拡充・増設であることが特徴だ。

第一線の立場

初診料—健保法抜本改正への私案

著者: 藤沢俊雄

ページ範囲:P.1757 - P.1757

 私がいる国立病院は訓令外来患者数・1日467名。これは,それをこえて外来が繁忙になつても,職員定員は増えないということである。入院患者診療が主目的だから当然の厚生省訓令だろう。そこへ毎日600〜1,000名の外来がおしかける。その約1/5が内科である。困りはてて,今年2月から,再来の予約制を始めた。以来,待合室に:
・内科外来での診療をご希望の方は家庭医(開業医)からの紹介状をご持参ください。
・ご自宅付近の開業医へのご紹介をいたします。
・当院へ,ぜひ通院加療したい方は,各主治医とご相談のうえ,次回来院の日時を,ご予約ください。
と掲示が出ている。

臨床メモ

すぐ息切れする

著者: 本間日臣

ページ範囲:P.1716 - P.1716

 まず貧血と心不全と肥満の有無をみる。若い女性の貧血は,鉄を補給することによつて症状はとれる。中年以上の患者の貧血では,さらに悪性腫瘍がかくれていないかどうかを追究しなければならない。心不全は,聴打診と視診とでその存在を知りうる。このさい腎不全由来のものも考えておく。肥満は,特に高齢者ではそれのみで息ぎれの原因となりうる。
 肺に原因があると考えられるときは,チアノーぜや俘状指の有無,胸郭の形,呼吸の深さ,呼吸の数,補助呼吸筋の動きかたをみる。チアノーゼの存在は,患者がO2欠乏の状態にあるかまたは,赤血球増多のあることを示す。

話題 日本消化器病学会・日本内視鏡学会・日本胃集団検診学会合同秋季大会から

診療・研究両面での新しい知見

著者: 田中弘道

ページ範囲:P.1733 - P.1733

消化器,内視鏡,胃集検の合同秋季大会は
 1) 消化器疾患の手術適応

文献抄録

医師と教養

著者: 浦田卓

ページ範囲:P.1754 - P.1755

 JAMAの本年(1967年)4月3日号は,通算200巻を記念して,"医師と一般教養"を特集している。最近わが国でも,医師の一般教養のレベル・ダウンと,それにもとづく医師の社会的階層の地すべり的沈下と指導力の低下を嘆く声が,医師自身のあいだに聞かれるが,医師が牧師や弁護士とならんで社会的ヒエラルキーの最高峯に位置するといわれるアメリカでも,わが国ほどではないにせよ似たような現象が起きているらしい。このことは,上述のJAMAの論説欄の口ぶりからうかがわれる。
 私は,この現象のよつてきたるゆえんは,"時代の流れ"ではないかという気がしている。

読者から

メディチーナ4巻10号「薬の効果と副作用」を読んで

著者: 小野公義 ,   鈴木秀郎

ページ範囲:P.1807 - P.1807

問 降圧利尿剤の副作用について
 本誌10月号の座談会「薬の効果と副作用」にて興味深い話題がとりあげられ,たいへん,参考になりました。そのなかで降圧利尿剤に関する副作用として日光皮膚炎が云々というお話がありましたが,最近,皮膚科領域においては,それほど,珍しい症例ではなくなつた光線性白斑黒皮症に関しては一言も述べられておりませんので,筆をとつた次第です。すでに多くの文献に記されているように光線性白斑黒皮症はベンゾサイアダイアジン(Benzothiadiazine)系降圧剤の内服によつて起こるものとされております。これは,けつして,珍しい症例とは,私には思えません。当病院でも,最近,3例の患者さんに出会いました。いずれも顔,手などの露出部位に白黒ぶちと表現できる醜悪な状態となって皮膚科を訪れたわけです。それまではいずれも内科の開業医の先生のところで高血圧の治療を受けていたのは,もちろんですが,皮膚症状に対しては,降圧剤の副作用を考慮せずにいわゆる白ナマズあるいはシミとして,扱われていることが多く,もう少し早く降圧剤の副作用だと気づいていたらといつも残念に思っております。露出部が白黒ぶちになるので,患者さんの精神的苦痛も非常なもので,「死んだほうがましだ」,とか「血圧などは,どうなつてもかまわないから,なおしてくれ」などと,ややヤケを起こしている感じの人が多いようです。

今月の表紙

螢光抗体法

著者: 浜島義博

ページ範囲:P.1721 - P.1721

 免疫グロブリンにはIgG,IgAならびにIgMの三種がある。IgGは血中抗体グロブリンの主成分で,細菌抗原や異種蛋白抗原に対する抗体を含んでおり,IgMはそのなかにこのIgGに対する抗体であるという考えかたが支配的である。IgAはまだ,なにに対する抗体であるかは不明である。IgAならびにIgGは細胞性抗体とも関係があるとの説があり,表紙写真でおわかりのごとく,人腸粘膜などにはIgAをもつた細胞が,特に多数みられるにもかかわらず,血中には,これと平行したIgAは認められない。表紙の写真は,これら三つの異なつたグロブリンを螢光抗体二重染色で,おのおのの相互関係を観察したものである。IgGとIgA,IgMとIgG,IgMとIgAならびにKappaとLambda pelypeptidechainを緑色螢光のFITCと紅橙色螢光のTRITCで標識した抗体液で二重染色し,同一標本で両者の相互関係をみることができる。

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きのう・きょう・あした

著者: 砂原茂一

ページ範囲:P.1753 - P.1753

某月某日
 Minneapolis空港に向かうリムジンに乗ろうとしてホテルの玄関に出ると街を走る自動車の屋根がうつすらと白い。さてはと空をあおぐと白いものがヒラヒラというよりももう少し激しく舞いおりている。10月の終わりというのに雪だ。昨夜Minnesota大学の外科の教授でV. A.(Veterans Administration)病院の心臓外科部長をしているDr. Sakoの家に招かれ帰る途中自動車のなかで,初雪はいつごろですかと聞いたら11月の終わりだといつていたから今年の冬はひと月早い勘定になる。
 僕は心臓外科とは縁はないがこの二世の外科医は私が本来たずねてきたはずのDr. Jenneの友人でその隣家に住んでいるという因縁である。元来私は気が多いので海外旅行の目標がいくつにも分散する。1)は結核や胸部疾患である。2)は臨床薬理学である。3)は人類遺伝学である。4)はリハビリテーション医学である。New Yorkでの会議の帰りわざわざこの北の町に立寄ろうと考えたのはここのV. A. 病院にINH研究に最近活躍しているJenneがいるからである。ほかのINH代謝の研究家にはたいてい会つているからこのさい会いたいと考えた。つまり,3)である。

今年メディチーナがとりあげた「100万人の病気」

ページ範囲:P.1814 - P.1815

1月 高血圧症—危険性の予測とその対策 伊藤 良雄
 高血圧患者をみたとき予後をどのように判定するか,脳卒中の危険性を予測できるか。また予後に及ぼす因子を,血圧の収縮期,拡張期,眼底・心電図所見などから追求する。治療面では降圧のめやす,降圧剤の選択・使いかたなどについて。

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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