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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻12号

1967年12月発行

文献概要

検査データ どう読みどうする?

尿中17KSの排出量異常

著者: 遠藤治郎1

所属機関: 1京大深瀬内科

ページ範囲:P.1689 - P.1689

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 尿17KSは副腎皮質から産生分泌された各種男性ホルモンの代謝物が大部分を占める。一部は糖質ホルモンの代謝物(約20%),性腺で産生されるテストステロンの代謝物(約10%)である。このため17KSは副腎皮質男性ホルモンの指標として用いられている。ところがこれら各種男性ホルモンの産生量および生物学的活性すなわち男性化作用はそれぞれ異なつている。たとえばもつとも活性の強いテストステロンの産生量はきわめて少量で,テストステロンが代謝されて尿中17KSになる量は尿中17KS総量に対してきわめて低率にすぎない。そこで17KS値と男性化現象の間に必ずしも相関は認めがたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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