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統計
インフルエンザに撹乱されるわが国の死亡
著者: 菅沼達治1
所属機関: 1厚生省統計調査部
ページ範囲:P.1691 - P.1691
文献購入ページに移動図のごとく流行がほとんどなかつた年は33年,34年,38年,41年だけで,そのほかの年は多少とも流行がみられます。特にアジアかぜとして知られている32年を初めとして,37年,40年にはかなり大きな流行がありました。そしてこの年と一致して,総死亡率も上昇していることが認められます。40年のように総死亡率が0.2上がるということは,死亡数が2万以上増加することであります。また35年,36年,39年はだいたい同じ規模の流行ですが,35年はA2型で総死亡にかなりの影響を与えています。これに反してあとの2年はB型の流行であり,インフルエンザ自体の死亡数が少ないだけでなく,総死亡にもあまり響いておりません。
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