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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻12号

1967年12月発行

文献概要

統計

インフルエンザに撹乱されるわが国の死亡

著者: 菅沼達治1

所属機関: 1厚生省統計調査部

ページ範囲:P.1691 - P.1691

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 インフルエンザの流行は,年によつて主役を演ずるウイルスの型が異なり,最近はA2型,B型が検出されています。また近年のように老年人口が多くなると,この流行によつてわが国の死亡に大きな影響がみられるようになつてきました。
 図のごとく流行がほとんどなかつた年は33年,34年,38年,41年だけで,そのほかの年は多少とも流行がみられます。特にアジアかぜとして知られている32年を初めとして,37年,40年にはかなり大きな流行がありました。そしてこの年と一致して,総死亡率も上昇していることが認められます。40年のように総死亡率が0.2上がるということは,死亡数が2万以上増加することであります。また35年,36年,39年はだいたい同じ規模の流行ですが,35年はA2型で総死亡にかなりの影響を与えています。これに反してあとの2年はB型の流行であり,インフルエンザ自体の死亡数が少ないだけでなく,総死亡にもあまり響いておりません。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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