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特集 病歴 診断と病歴
既往症だけで診断しうる疾患—糖尿病・腎臓病の場合
著者: 佐々廉平1
所属機関: 1杏雲堂病院内科
ページ範囲:P.1707 - P.1709
文献購入ページに移動 病歴を聞いただけで,確診しうる内科的疾患はそう多くない。ここに既往症だけで,疑診または確診しうる場合のあることを,糖尿病と腎臓病とを例にあげて記述してみる。
糖尿病は,独特なる,ほかの病気には珍しい症候群(口渇・多尿・夜尿,よく食いながら痩せること,脱力・倦怠・易疲労)がある。この症候群を聞いただけで,それと疑診しうる。また温熱の期には便所溜でブドウ糖が醸酵し悪臭を放つので,汲取人が,"この家には糖尿病者あり"と診断することが,まれならずある。これは水洗便所の普及している欧米にはないことである。
糖尿病は,独特なる,ほかの病気には珍しい症候群(口渇・多尿・夜尿,よく食いながら痩せること,脱力・倦怠・易疲労)がある。この症候群を聞いただけで,それと疑診しうる。また温熱の期には便所溜でブドウ糖が醸酵し悪臭を放つので,汲取人が,"この家には糖尿病者あり"と診断することが,まれならずある。これは水洗便所の普及している欧米にはないことである。
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