icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina4巻12号

1967年12月発行

特集 病歴

診断と病歴

誤診誤療とその原因

著者: 佐々貫之1

所属機関: 1関東逓信病院

ページ範囲:P.1709 - P.1712

文献概要

はじめに
 医師の行なう診療行為は,人の健康を対象としてまず検診し,その結果から診断をくだし,これに応ずる治療をほどこすにあるといえよう。そして,問診から検診所見とともに,経過を追つて実施した診療やそれに関連する事項にいたるまで,少なくとも診療上必要なことは落度なく病歴中に収録されるはずである。このようなことはいまさらあらためていうにおよぶまいが,実際に即して各医皆がはたしてつねにそのとおりに実行しているか,ないしは実行しうるのであろうか,そう問いつめられれば,各自それぞれ思いあたるふしが少なくないであろう。
 いつたい,診断と病歴,それから両者の関係については,臨床上種々な意味において問題となることが多い。筆者も現在にいたるまでの長い臨床生活において,自己経験から,この点についていろいろ考えさせられ,また反省させられてきている。よつて,課せられた本題目のもとに,まず「診断とはどういうことか」とともに「病歴はどうあるべきか」という根本にさかのぼつて考えておき,ついでその相関から起こりうる種々な問題,特に「誤診療とその原因」について述べてみる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら