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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻12号

1967年12月発行

文献概要

特集 病歴 診断と病歴

病歴のとりかた

著者: 高橋忠雄1

所属機関: 1慈大内科

ページ範囲:P.1714 - P.1716

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病歴の重要性
 病歴(プロトコル)は文字どおり,症例についてのすべての記録の記載であつて,臨床家にとつては,これほど貴重なものはないはずである。しかし,実際には,私たちがほんとうに満足のいくような立派な病歴というものが,むしろ少ないのはどういうわけであろうか。このことは,特に大学病院のような研究と診療を兼ねたところでめだつ現象のようである。研究用のノートは整然と記され,発表する論文は推敲をかさねて浄書する人と同一人が記載したはずのプロトコルがあまりにも雑然としていることに驚くことが多い。
 病歴を構成するのは主として問診により得られた患者の既往症と現症の初診時までの経過,初診時の現症,その後の経過および諸検査所見,さらに症例によつては手術所見または剖検所見などがこれに加えられる。これらのすべてが完壁であることが要求されるのはいうまでもないが,特にここで問題にしたいのは,問診の重要性ということである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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