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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻12号

1967年12月発行

文献概要

診断のポイント

かぜの症状ではじまる子どもの病気

著者: 市橋保雄1

所属機関: 1慶大小児科

ページ範囲:P.1779 - P.1780

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 かぜは人間の病気のうちでもつとも多い疾患である。そのくせ,かぜくらいとか,かぜひき医者とか,この病気ほど軽蔑されているものはなかろう。小児科領域における疾患の愁訴のなかで多いものを考えると,発熱,咽頭痛,頭痛等々あげられるが,いずれもかぜの症状と考えてさしつかえないものばかりである。以下かぜ症候群を含めた,かぜ類似疾患ないしはその周辺の疾患について述べる。
 冷たい風にあたつたり,寝冷えしたりした後に咽頭や喉頭がかゆく,鼻汁が出て発熱すると,俗にかぜをひいたという。はなかぜ,咽頭,喉頭の掻痒感を伴つた上気道疾患をかぜといい,日常われわれのよく経験するところで子どもにおいては主訴を表現する能力に欠けることから,不安,不機嫌など不定の愁訴で始まり,原因がはつきりしないことが多い。加えて子どもは幼ければ幼いほど,全身症状,胃腸症状,神経症状などをもつて突発することもあるゆえ,かぜの症状で始まる子どもの病気か問題になるのであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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