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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻2号

1967年02月発行

文献概要

特集 尿糖 尿糖の症例

1.腎性糖尿

著者: 池田義雄1 斉藤浩1 安沢竜徳1 種瀬富男1

所属機関: 1慈恵医大・阿部内科

ページ範囲:P.193 - P.194

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 50gブドウ糖経口負荷試験(以下50g GTT)時に,0.1%以上のブドウ糖尿を検出する例は血糖値の推移から2群に分けられる。すなわち,正常の腎糖排泄閾値をこす高血糖で尿糖陽性になるグループと,血糖値はまつたく正常範囲内にあるにもかかわらず,尿糖が陽性になるグループである。前者は,糖尿病者,あるいは急峻高血糖(oxyhyperglycemia)を伴う例であり,後者は,いわゆる広義の腎性糖尿者である。
 日常私たちが遭遇する尿糖陽性者のなかには,いわゆる腎性糖尿者がかなりの頻度に存在している。以上のように腎性糖尿を広い立場からとればまつたく無害性のものとして放置するわけにはいかない。というのは、各種の新しい,糖尿病状態を特徴づける検索方法の進歩と,上述のごとき腎性糖尿者の長期観察結果から,これらの例のなかには,糖尿病的な性格の強い症例が存在する可能性,あるいは糖尿病へ移行する例がみいだされるからである1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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