文献詳細
特集 尿糖
尿糖の症例
文献概要
甲状腺ホルモンは催糖性であるとされているが,その作用機序については不明の点が少なくない。しかし甲状腺機能亢進症にしばしば糖尿がみられることは,よく知られている事実である。JoslinはLahey Clinicにおける甲状腺疾患500人のうち,primary hyperthyroidismに38.6%,adenomatous goiter with hyperthyroidismに27.7%,nontoxic goiterに14.6%,(control group13.6%)に糖尿の発現をみている。われわれの昭和39年11月より1年間の甲状腺機能亢進症979例についてみると,初診時に糖尿をみたものは61例,6.2%であるが,その後一過性に出現した症例は多い。
掲載誌情報