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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻2号

1967年02月発行

文献概要

正常値

年齢別胃液酸度の正常値

著者: 増田久之1 井上修一

所属機関: 1東北大・山形内科

ページ範囲:P.256 - P.258

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胃液酸度
 胃液酸度は正常人でも胃疾患患者でも個人差があり,また同一人でも日変動を示し,季節変動のあることが知られている。このような変動は胃液の複雑な分泌機構によるもので,神経性因子,局所性因子(拡張,食餌,温度,pHなど),ガストリン,セロトニン,副腎皮質ホルモンなどの影響を受けるためである。
 また胃液酸度を比較する場合,ことにその再現性で問題になるのは分泌刺激剤である。分泌刺激剤としては以前は試験食が用いられたが,最近ではカフェイン,アルコール,インスリン,ヒスタミン,histalogなどが使用されている。しかし作用機序が異なり,用量による差もあるので,再現性を問題にするには最大刺激が必要で,ヒスタミンでは0.02〜0.04mg/kg,histalogでは1.0〜2.0mg/kgとされている。また従来は濃度としての酸度(臨床単位またはmEq/L)が測定されていたが,遊離酸度や総酸度の概念があいまいなため,現在では胃液分泌量(ml/hour)や塩酸分泌量(mEq/hour)として表現されることが多い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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