文献詳細
心電図講座・3
文献概要
先天性心疾患の種類は非常に多いが,日常よくみられるおもなものは,チアノーゼのないものでは心房中隔欠損・心室中隔欠損・動脈管開存・肺動脈狭窄,チアノーゼのあるものではファローの4徴などである。これらの典型的なものの診断はけつしてむずかしくはなく,注意深い聴診所見と,心電図,胸部X線所見をあわせ考察すれば,心カテーテル法を用いなくても大部分は診断可能である。心電図は血行動態の異常を反映して変化するので,診断に役だつのみでなくその重症度もある程度推定できる。かかる見地からおもな先天性心疾患の心電図を解説するが,今回はもつともポピュラーな心房中隔欠損と心室中隔欠損につき述べる
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