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診断のポイント
いちじるしい体重減少の患者を診たとき
著者: 菅邦夫1
所属機関: 1菅内科診療所
ページ範囲:P.818 - P.819
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第1の問題は,特定の器質的疾患が伏在しているかどうかである。 体重減少の速度や程度が一応の参考になりそうだが,質的な判断に必ずしも役だつものではない。
器質的疾患の有無について,二つの極端な例をあげることができる。一方の極端には,一次的に高度の体重減少をきたす器質的疾患の代表として,下垂体機能不全症(Simmonds病,Sheehan病)がある。他方の極端には,器質的疾患の存在を完全に除外された神経性食思不振症がある。しかもこの両者の鑑別はしばしばきわめて困難である。一つの時点での診断は想像の域を出ないことさえある。それほど両者はよく似ているのである。
第1の問題は,特定の器質的疾患が伏在しているかどうかである。 体重減少の速度や程度が一応の参考になりそうだが,質的な判断に必ずしも役だつものではない。
器質的疾患の有無について,二つの極端な例をあげることができる。一方の極端には,一次的に高度の体重減少をきたす器質的疾患の代表として,下垂体機能不全症(Simmonds病,Sheehan病)がある。他方の極端には,器質的疾患の存在を完全に除外された神経性食思不振症がある。しかもこの両者の鑑別はしばしばきわめて困難である。一つの時点での診断は想像の域を出ないことさえある。それほど両者はよく似ているのである。
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