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文献概要
疾病の予防・治療・リハビリテーションを妨げ,困難にする社会文化的要因はいろいろと多い。
まず経済の問題がある。貧困はしばしば疾病の母体となることはいうまでもない。また,家族内・職場内の人間関係の障害といつたストレス的生活場面は,神経症や精神身体症の直接原因となり,いろんな身体疾患の誘発・促進・延滞因子ともなる。それは人間が身体的-心理的-社会的な統一体であり,身体面の変化が心理面や社会面にすぐ波及していくだけでなく,社会面の変化は心理面に波及して心理障害を起こし,それがまた身体面に波及していくというふうに,人間のこの3つの側面の間には絶えざる相互作用が行なわれているからである。
まず経済の問題がある。貧困はしばしば疾病の母体となることはいうまでもない。また,家族内・職場内の人間関係の障害といつたストレス的生活場面は,神経症や精神身体症の直接原因となり,いろんな身体疾患の誘発・促進・延滞因子ともなる。それは人間が身体的-心理的-社会的な統一体であり,身体面の変化が心理面や社会面にすぐ波及していくだけでなく,社会面の変化は心理面に波及して心理障害を起こし,それがまた身体面に波及していくというふうに,人間のこの3つの側面の間には絶えざる相互作用が行なわれているからである。
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