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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻8号

1967年08月発行

文献概要

検査データ どう読みどうする?

小赤血球性貧血

著者: 日野志郎1

所属機関: 1東京逓信病院内科

ページ範囲:P.1091 - P.1091

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定義上の問題点—球形赤血球症
 血液標本を漠然とながめていては赤血球の大小を判断しにくい。以前は,小赤血球性貧血というと,平均直径を測つて決めていたのだが,大変な努力を要するばかりでなく,検査者の手技や主観が影響するために,一般的な検査法にはなれなかつた。
 近ごろは主として,ヘマトクリット値を赤血球数で割つて平均赤血球容積(MCV)を出し,正常値より低い場合を小赤血球性(microcytic)といつている。しかし,小容積性というほうが正しい。小容積性だともちろん小赤血球性になるが,球形赤血球が多い場合,とくにそれが高度な遺伝性球形赤血球症(家族性溶血性黄疸)にあつては,正容積性であるにかかわらず小赤血球性になる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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