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統計
心臓病死亡の動き
著者: 菅沼達治1
所属機関: 1厚生省統計調査部
ページ範囲:P.1093 - P.1093
文献購入ページに移動 わが国の心臓病死亡はこの10年近く死因順位の第3位を占めつづけていることは周知のとおりでありますが,ここでいう心臓病とは,表に示した範囲のもので,このほか死亡診断書にたんに心臓麻痺などと書かれたものはもちろんのこと,先天性や高血圧性の心臓病も含まれておりません。
図には年齢別にみた心臓病の死亡率曲線を示しましたが,昭和41年についてみますと,5〜9歳が最低であり,以後年齢とともに上昇し,とくに40歳を過ぎると1.6倍前後というほぼ一定の率で増加していることが認められます。これを25年と比べますと,70〜74歳で両曲線は交叉し,41年は若い年齢層でいちじるしい減少がみられる一方,80歳以後では25年よりも増加しています。これはかつては感染性疾患などで死亡した人たちが多かつたのですが,最近はこのような死亡が少なくなり,寿命が延びて成人病で死亡するようになつたことも一因と考えられますが,つぎに記す病類構造の変化がおもな原因と思われます。
図には年齢別にみた心臓病の死亡率曲線を示しましたが,昭和41年についてみますと,5〜9歳が最低であり,以後年齢とともに上昇し,とくに40歳を過ぎると1.6倍前後というほぼ一定の率で増加していることが認められます。これを25年と比べますと,70〜74歳で両曲線は交叉し,41年は若い年齢層でいちじるしい減少がみられる一方,80歳以後では25年よりも増加しています。これはかつては感染性疾患などで死亡した人たちが多かつたのですが,最近はこのような死亡が少なくなり,寿命が延びて成人病で死亡するようになつたことも一因と考えられますが,つぎに記す病類構造の変化がおもな原因と思われます。
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