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文献詳細

雑誌文献

medicina4巻8号

1967年08月発行

文献概要

今月の表紙

腸内原虫

著者: 浅見敬三1

所属機関: 1慶大・寄生虫

ページ範囲:P.1180 - P.1180

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 ヒトの腸に寄生する原虫としては5種のアメーバ,5種の鞭毛虫その他2種類があるが,そのうち,病原性をもつものの代表はここに掲げた赤痢アメーバとランブル鞭毛虫とである。一般に原虫類は検出鑑別の困難なもの,あるいはきわめてまれなものと考えられているが,少しの習練で,検出は容易となろうし,決して珍らしいものではない。ことにランブル鞭毛虫は小児では数%にも感染しているし,下痢特に夏期の原因不明の下痢症の原因ともなつている。この写真は慢性の下痢を訴えていた40歳の男子からのもので,治療剤の投与で,長年の悩みが解消した一例である。赤痢アメーバの病原性については付言を要しないであろう。
 写真はすべてHeidenhein鉄ヘマトキシリン染色法によつたものである。この染色法は虫体の同定鑑別には必ずしも必要なものではなく,普通行なわれる生鮮標本またはヨード染色標本が検査の目約にはもつとも適当しているが,これらの原虫の形態を知つていただくためにこのような写真とその模図を掲げた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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