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雑誌目次

雑誌文献

medicina40巻10号

2003年10月発行

雑誌目次

今月の主題 前期高齢者・後期高齢者を診る Editorial

高齢者治療学の質的変化―一見元気にみえる高齢者の生活機能を考える

著者: 鳥羽研二

ページ範囲:P.1634 - P.1635

ポイント

・入院後期高齢者は平均6疾患,8症候を保有.

・普通に生活を営む後期高齢者も,筋力低下,物忘れが始まっている.

・「生活機能予後」に着目した医療が重要.

老化の生理学

生理的老化と病的老化

著者: 下方浩史 ,   安藤富士子

ページ範囲:P.1636 - P.1637

ポイント

・生理的老化とは加齢とともに必然的に進行する生理的な身体機能低下をいう.

・病的老化とは老化が異常に加速され,病的状態を引き起こすような変化をいう.

・病的老化の判定には生物学的年齢の推定が役立つ.

・病的老化を予防し,また早期に回復させるような医療が高齢者医療には求められる.

老化に伴う薬物療法の問題点

著者: 秋下雅弘

ページ範囲:P.1638 - P.1640

ポイント

・薬物動態の加齢変化や多剤併用を背景として高齢者では薬物有害作用が出現しやすい.

・適切な薬効評価とともに,有害作用の危険性をできるだけ減らすための工夫が不可欠である.

・薬物有害作用防止のために,薬物代謝を理解した処方量の設定とエビデンスや個々のADLに基づく処方薬剤の制限を行うべきである.

栄養

著者: 柴田博

ページ範囲:P.1642 - P.1644

ポイント

・低栄養は老化を促進する.

・血清アルブミンの低値は生存率と生活機能を低下させる.

・血清コレステロールとBMIは死亡率に対してU字型の関係となる.

・加歳に伴い食パターンは大きく変わらないにもかかわらず,血清アルブミン,コレステロール,身長,体重は低下する.

・生活機能の自立者へは食の教育,障害者には消化薬の投与が有用である.

運動

著者: 芳賀脩光 ,   木崎節子 ,   大野秀樹

ページ範囲:P.1646 - P.1648

ポイント

一般健常高齢者においては,以下のような特徴がある.

・運動の安全範囲は歩行速度60m/分,60%VO2max,70%HRreserve(120拍/分)以下と考えられる.この強度以上においては,何らかの潜在的所見を生ずる可能性が大きい.

・無酸素性作業閾値(AT)の強度は,Borgの主観的運動強度ではRPE11(楽である)を示す.

・RPE11レベルの歩行は心拍数:100~110拍/分,1回拍出量:100~110ml,血圧:170~190/80~85mmHgレベルにあり,心予備力を十分に機能せしめる強度にある.

・RPE11レベルの400m歩行テストは,生活機能をみる持久性評価尺度として有用である.

高齢者の徴候と捉え方

主要徴候の捉え方―老年症候群

著者: 伊賀瀬道也 ,   三木哲郎

ページ範囲:P.1650 - P.1652

ポイント

・老年症候群とは,青壮年者にはみられないが高齢者に多く,加齢とともに増加して治療と同時に介護・ケアが重要になる身体的および精神的諸症状・疾患の総称である.

・老年症候群は,加齢に伴う諸器官の生理的機能の低下および体動の減少に伴う廃用症候群とが重なって生じるもので,多くの臓器が関与した症状・疾患である.

虚弱の評価と予防

著者: 和田泰三 ,   松林公蔵

ページ範囲:P.1653 - P.1655

ポイント

・CGAとは高齢者の生活機能障害を包括的に評価し,チーム医療,ケアを行おうとする考え方である.

・身体的状況,精神心理的状況,社会的状況の3つの領域について,インタビュー,検査を行い,総合的に評価する.

・Up&Goテストで17秒以上のものは,3年後のADL低下の危険因子である.

痴呆―評価と治療

著者: 飯島節

ページ範囲:P.1657 - P.1659

ポイント

・痴呆の評価では,認知機能ばかりでなく,行動や心理面の評価も必要である.

・痴呆患者からは協力を得にくいことから,行動の観察や介護者からの情報に基づく評価が重要である.

・進行した重度の痴呆患者ではわずかに残された能力の評価が大切であり,意欲の指標(vitality lndex)やミニコミュニケーションテスト(MCT)の活用が期待される.

高齢者の主要疾患の診断と治療

インフルエンザ

著者: 稲松孝思

ページ範囲:P.1660 - P.1661

ポイント

・後期高齢者では,インフルエンザ罹患時も高熱を出さないことがあり,脱水,二次性肺炎の合併などで予後不良なことがある.ワクチン接種による抗体価の上昇,重症化防止は期待でき,副反応も少なく,積極的に接種すべきである.しかし,ワクチン効果は重症化防止にとどまり,罹患時はノイラミニダーゼ阻害薬を早期に投与開始することが望まれる.

肺炎

著者: 関沢清久

ページ範囲:P.1662 - P.1663

ポイント

・高齢者肺炎は死亡率が高く,重症化しやすい.

・背景に基礎疾患の存在と誤嚥が存在する.

・高齢者は潜在的臓器機能低下が存在する.

・効果的治療が要求される.

高血圧

著者: 星出聡 ,   苅尾七臣

ページ範囲:P.1665 - P.1667

ポイント

・高齢者高血圧は若年者と違って特有な特徴をもっている.

・特別な理由がない限り,降圧目標は140/90mmHg以下である.

脳血管障害

著者: 岩本俊彦 ,   木内章裕

ページ範囲:P.1668 - P.1670

ポイント

・後期高齢者の脳卒中発症頻度は前期高齢者の2倍以上で,中でも心原塞栓性脳梗塞が増加する.

・心原塞栓性脳梗塞の原因増加は加齢に伴う心房細動の増加および易血栓形成傾向にある.

・後期高齢者の脳卒中予後は背景にある脳病変や運動器疾患,廃用性変化で左右され,治療には総合評価と早期リハビリテーションが重要である.

虚血性心疾患

著者: 松本正幸 ,   岩井邦充 ,   森本茂人

ページ範囲:P.1672 - P.1673

ポイント

・高齢者の急性心筋梗塞は高頻度で致死性である.

・しかし,胸痛などの症状や心電図変化は中年者に比べて,非典型的なことが多く,診断に苦慮することがある.

・救命のため,診断と同時進行の迅速な治療が必要とされるが,合併する他臓器疾患のために十分な治療がなしえないことが多い.

糖尿病

著者: 荒木厚

ページ範囲:P.1674 - P.1676

ポイント

・後期高齢者では前期高齢者と比べて,認知機能やwell-beingが低下する.

・身体機能の低下した高齢者では,筋力トレーニングを含めた運動療法の重要性が増す.

・後期高齢者では認知機能を評価して,服薬管理やインスリン注射に援助が必要か判断する.

・高齢者ではうつ状態などに対する心理サポートが重要である.

高脂血症

著者: 南雲彩子 ,   大荷満生

ページ範囲:P.1678 - P.1680

ポイント

・高脂血症は,前期高齢者においては壮年者と同様に動脈硬化性疾患の重要な危険因子であり,積極的な脂質管理が必要である.

・特に,動脈硬化性疾患の既往をもつ例や糖尿病,高血圧,喫煙などの危険因子を複数合併するハイリスクの例に対しては,動脈硬化性疾患診療ガイドラインに準拠した治療を行う.

・後期高齢者では,動脈硬化の危険因子としての影響は小さく,生活環境や日常生活活動レベル,基礎疾患の有無などを十分に考慮した高脂血症治療が必要である.

腰痛・膝関節痛

著者: 浅見豊子

ページ範囲:P.1682 - P.1684

ポイント

・高齢者の愁訴で最も多い骨・関節疾患は,腰痛と膝関節痛である.

・腰痛と膝関節痛の基盤は,骨・関節の退行性変化である.

・症状や所見は,高齢者前期と後期とでの明らかな相違は認めないが,加齢とともに増悪する傾向にある.

・治療としてはまず保存療法を行うが,症状の改善が得られない場合は手術療法を考慮する.

骨粗鬆症

著者: 細井孝之

ページ範囲:P.1686 - P.1689

ポイント

・骨粗鬆症の診断における骨量測定は,一般にはDXA法による腰椎の測定が最適であるが,高齢者においては,既存の脊椎圧迫骨折や変形性脊椎症がこの部分にあることが多い.その場合は,ほかの部分の測定値を用いる.

・骨量の低下,既存骨折,年齢,骨代謝マーカー,転倒のリスクなど,骨折のリスクを総合的に評価して治療方針を決定する.

転倒・骨折

著者: 鈴木隆雄

ページ範囲:P.1690 - P.1694

ポイント

・転倒の危険因子は多種多様であるが,内的(身体的)要因と外的(物的環境)要因の2つに大別される.

・疾病以外に改善しうる要因としては,薬物副作用の有無,身体機能(特に筋力や歩行能力)の改善,そして物的環境の整備などである.

・身体機能の改善を中心とした多くの転倒予防介入研究から,その有効性が確認されている.

・高齢期の身体機能改善による転倒予防は大腿骨頸部骨折の減少のみならず,高齢者本人のADLやQOLの改善につながるものである.

脱水

著者: 井上剛輔

ページ範囲:P.1696 - P.1697

ポイント

・脱水は高齢者に多い病態なので,内科系,外科系を問わず,高齢者の診療にあたっては,その病態,背景,予防,診断,治療に慣れておく必要がある.

・脱水には単純な脱水(意識障害,高ナトリウム血症を伴う)と,混合性脱水(起立性低血圧,頻脈を伴う)とがあるが,混在することが多いので症例ごとに判断する.

・治療は単純な脱水には5%ブドウ糖液,混合性脱水には生理食塩水を用いる.

頻尿・尿失禁

著者: 上田朋宏

ページ範囲:P.1698 - P.1700

ポイント

・頻尿,尿失禁は年のせいではない.

・正しい病態評価でほとんど改善する.

・再発しやすいのが高齢者の特徴で,継続した治療環境の創成が社会に要求される.

うつ

著者: 谷井久志 ,   武田雅俊

ページ範囲:P.1702 - P.1704

ポイント

・高齢者でのうつ病の有病率は一般の5倍程度であるが,後期高齢者ではさらに高値を示す.

・抑うつ症状に伴う自殺率についても年齢とともに高くなる.

・高齢者においては身体的合併症が増加し,うつ病の発症誘因として身体的要因が多い.この傾向は後期高齢者においてさらに強まる.

・高齢者のストレス耐性は顕著に低下しており,特に後期高齢者では予備能力のなさが問題となり,予後も不良である.

難聴

著者: 川瀬哲明

ページ範囲:P.1706 - P.1708

ポイント

・高齢者難聴の代表的な原因には,老人性難聴のほか,治療可能な耳垢塞栓,滲出性中耳炎,慢性中耳炎などの伝音難聴疾患がある.

・耳鼻咽喉科専門医による難聴原因の鑑別診断と,それに基づく治療,補聴器装用に関する指導などを受けることが肝要である.

視力障害

著者: 八子恵子

ページ範囲:P.1710 - P.1711

ポイント

・高齢者に多い白内障は,負担の少ない手術で視力の回復が望める.

・高齢者の視力低下がすべて白内障ではない.

・血糖のコントロールが良くても糖尿病網膜症の発症,進行があるため,糖尿病患者は必ず眼科に紹介する.

・IVH施行例や免疫抑制状態では,真菌性あるいはウイルス性ぶどう膜炎の発症がありうる.

・視力の回復は,高齢者をいきいきとさせる効果がある.

言語障害

著者: 笠原隆 ,   石田暉

ページ範囲:P.1712 - P.1715

ポイント

・失語症と構音障害の鑑別について.

・失語症の類型別診断は,治療効果を予測するうえで重要である.

予防医療・介護予防のトピックス

痴呆を地域で支える

著者: 八森淳

ページ範囲:P.1718 - P.1720

ポイント

・痴呆症の有病率は高齢者の約8.5%で非常に頻度が高い疾患であり,うち約10%は治療可能な痴呆症(treatable dementia)である.

・痴呆予備群である最軽度痴呆は在宅高齢者の約30%と推定され,地域ぐるみの予防的介入が求められる.

・早期発見,早期受診,早期介入のためには,保健・医療・福祉スタッフのみならず,地域住民と連携・協働した活動が必要である.

誤嚥性肺炎は頭の病気でケアは予防に有効

著者: 矢内勝 ,   佐々木英忠

ページ範囲:P.1722 - P.1724

ポイント

・大脳基底核領域の脳梗塞で,嚥下反射,咳反射が障害され,不顕性誤嚥を生じる.この不顕性誤嚥が高齢者の誤嚥性肺炎の最大の危険因子である.

・基底核梗塞の患者では,ACE阻害薬やアマンタジン投与で嚥下反射が改善され,肺炎の発症を予防できる.

・口腔ケアにより,沈下物に含まれる細菌量を減らすだけでなく,嚥下反射も改善されて,高齢者肺炎の発症を予防できる.

心不全のケアは再入院を減らす

著者: 西永正典

ページ範囲:P.1726 - P.1728

ポイント

・高齢の心不全患者数は今後,著しく増加する.

・高齢者の心不全は,早期再入院が多い.6カ月以内の再入院率は約3割と高頻度で,生活活動度(ADL)が低下し,要介護状態を生じやすい.その増悪に生活機能障害が関連している.

・再入院の低減を目的とした多くの介入研究が行われてきた.これらの介入がよく機能し,服薬コンプライアンスや食事制限,心不全増悪早期の介入がうまくいけば,2/3の入院は阻止できるとする報告もある.

・疾患のみばかりでなく,生活活動度や精神心理面,社会経済的側面などからの多職種介入によるアプローチとそれに基づく治療・ケア計画の策定が必須である.

低栄養は虚弱への共通危険因子

著者: 葛谷雅文

ページ範囲:P.1730 - P.1731

ポイント

・障害を抱える脆弱な高齢者は低栄養に陥りやすい.

・高齢者を診るにあたっては低栄養のリスクを把握する必要がある.

・低栄養状態または栄養障害のリスクを把握するには栄養アセスメントが必要である.

大腿骨頸部骨折の予防―ヒッププロテクターの効用

著者: 小池達也 ,   高岡邦夫

ページ範囲:P.1732 - P.1734

ポイント

・大腿骨頸部骨折は骨粗鬆症に伴う最も重篤な合併症であり,これを予防することが骨粗鬆症治療の重要な目標の一つである.

・大腿骨頸部骨折の発生要因には,骨強度を規定する因子以外に転倒に影響を及ぼす因子の関与が重要である.

・ヒッププロテクターは正しく装着されれば,大腿骨頸部骨折発生を有意に抑制しうる.

高齢者の不眠への新しいアプローチ

著者: 田ヶ谷浩邦 ,   内山真

ページ範囲:P.1736 - P.1738

ポイント

・高齢者では不眠の訴えが増加するが,もうろう状態,転倒・骨折が出現しやすいので安易に睡眠薬を投与しない.不眠の原因となる背景疾患,薬剤,環境,習慣の検索・除去を優先する.

・薬物療法を行う場合は,筋弛緩作用,抗コリン作用が弱く,代謝産物が活性をもたない薬剤を最低限の用量から投与する.体内蓄積による転倒を防止するため増量は慎重に行う.

終末期医療―基本的考え方と問題点

著者: 鈴木裕介 ,   井口昭久

ページ範囲:P.1740 - P.1742

ポイント

・高齢者の終末期を病態別に定義することは困難である.

・わが国においては,終末期における医療措置に関する社会的合意が存在しない.

・高齢者の終末期における症状や訴えは多彩であり,患者の意思を十分反映した対応が必要である.

座談会

高齢者医療をめぐって

著者: 井口昭久 ,   井藤英喜 ,   佐々木英忠 ,   鳥羽研二

ページ範囲:P.1744 - P.1753

鳥羽(司会) 本日は,お忙しいところをお集まりいただきまして,ありがとうございました.従来,『medicina』のような内科雑誌では,高齢者,老年医学の特集というと,「高齢者になると臓器の機能がこのように変わってくる」とか,「高齢者の高血圧とはこのように若い人と違う」といった辺りに終始していたような気がいたします.しかしながら,最近は老年医学の中身が大きく変わってきているようです.本日は,最近の老年医学領域におけるエッセンスをもとに,老年医学が新しい知見として発信できているところを,みなさんでお話しいただきたいと思います.

 本号の特集タイトルは,「前期高齢者・後期高齢者を診る」となっています.一般内科をはじめ各科の患者の平均年齢が上がってきていますが,それを前期高齢者・後期高齢者という観点で見たとき,あるいは高齢者の本当の特徴というものを鑑みたときに,的確な診療ができているのかどうか,というところから議論していただきたいと思います.

理解のための30題

ページ範囲:P.1756 - P.1762

救急神経症候の鑑別とマネジメント(10)

ミオグロビン尿症と悪性症候群のneuro-critical care

著者: 永山正雄

ページ範囲:P.1764 - P.1770

ミオグロビン尿症

横紋筋融解症との異同

 高度の血清クレアチンキナーゼ(CKまたはCPK)増加を呈する横紋筋融解症(rhabdomyolysis)は,大量の骨格筋の急速な崩壊による.一方,ミオグロビン尿症(myoglobinuria)は尿中ミオグロビン値という別の指標で同一の病態を表現したもので,現時点では両者は事実上同義語といえる.

臨床像の着眼点

 本症では,筋崩壊により局所または全身の筋肉痛,圧痛,腫脹,皮下出血がみられる.さらに広範な原因に基づく各種の全身症候,例えばウイルス性脳炎や圧挫症候群(crush syndrome)に伴う意識障害,悪性症候群,悪性高熱症や熱中症に伴う高熱,多発性筋炎に伴う全身脱力がみられる.原因疾患は多岐にわたり,かつ重症疾患が多く,その迅速な鑑別が重要である(表1)1,2).なお静脈内投与後すぐに局所が腫脹する場合は,発症後間もないことが示唆される.臨床検査では,血清CK増加(100,000 IU/lを超す例もある),ミオグロビン尿(赤ブドウ酒色あるいはコーラ色尿),血中ミオグロビンやアルドラーゼの増加を呈する.なおミオグロビン尿とヘモグロビン尿,尿路出血,あるいはポルフィリン尿との鑑別は重要であるが,これが問題となることは実際上は少ない.

連載

目でみるトレーニング

著者: 河岸由紀男 ,   岩崎靖 ,   加藤直也

ページ範囲:P.1773 - P.1779

問題 349

 症 例:68歳,男性.

 主 訴:四肢筋力低下,歩行障害.

 既往歴:62歳,十二指腸潰瘍,糖尿病.

 家族歴:特記すべきことなし.

 生活歴:喫煙歴,20本/日×40年間.

 現病歴:四肢筋力低下が出現し,徐々に進行し歩行が困難となったため,近医を受診したところ,低Na血症を指摘され,精査目的に当院に入院となった.

 身体所見:身長152.3cm,体重58.5kg,体温36.5℃,血圧125/93mmHg,脈拍62/分・整,表在リンパ節を触知せず.胸部聴診上異常音を認めず.神経学的所見では意識清明,眼瞼下垂なし,深部腱反射は上肢下肢とも消失.四肢の筋力は徒手筋力テスト(manual muscle test:MMT)で3/5程度.

 検査所見:入院時胸部X線写真上,右肺門部の腫脹を認めた.入院時胸部CTの縦隔条件を図1に示す.WBC4,470/μl,RBC368×104/μl,Hb12.5g/dl,Plt24.6×104/μl,TP7.2g/dl,BUN11.0mg/dl,Cre0.5mg/dl,AST31IU/l,ALT29IU/l,LDH189IU/l, CPK94IU/l,Na122mEq/l, K4.6mEq/l,Cl86mEq/l,CRP0.6mg/dl, CEA2.3ng/ml,NSE14.1ng/ml.

 右正中神経における誘発筋電図を図2に示す.

カラーグラフ 手で診るリウマチ(10)

ゴットロン徴候(Gottron's sign),爪周囲紅斑(periungual erythema)

著者: 上野征夫

ページ範囲:P.1780 - P.1781

 多発性筋炎(polymyositis)/皮膚筋炎(dermatomyositis)は,結合組織疾患の一つで,筋肉に炎症が起こり,筋力低下をきたす疾患である.筋力低下は,殊に近位筋群に著しい.筋肉の炎症だけのものを多発性筋炎,筋肉炎症に加えて皮膚所見があるものを皮膚筋炎という.皮膚筋炎の皮疹には,特徴的なものとして2つ挙げることができる.一つはヘリオトロープ疹と呼ばれる上眼瞼部の赤紫色の皮疹,もう一つはゴットロン徴候(Gottron's sign)と呼ばれる手指関節背面の赤味がかった皮疹である(図1).

 皮膚筋炎におけるヘリオトロープ疹の出現頻度は約50%,ゴットロン徴候は約60~80%の頻度といわれている.したがってゴットロンの皮疹をみることのほうが多く,皮膚筋炎の診断に見逃せない

新薬情報(33)

プルリフロキサシン(スオード®錠100)

著者: 越前宏俊

ページ範囲:P.1784 - P.1786

適応■プルリフロキサシンの活性本体に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,シゲラ属,サルモネラ属(チフス菌,パラチフス菌を除く),シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,コレラ菌,インフルエンザ菌,緑膿菌,ペプトストレプトコッカス属による下記感染症.表在性および深在性皮膚感染症,慢性膿皮症,肛門周囲膿瘍,外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染,急性上気道感染症群,慢性呼吸器疾患の二次感染(慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎,気管支拡張症,肺気腫,肺線維症,気管支喘息など),肺炎,腎盂腎炎,膀胱炎,前立腺炎,胆囊炎,胆管炎,感染性腸炎,細菌性赤痢,サルモネラ症,コレラ,内性器感染症(子宮内感染,子宮付属器炎),眼瞼炎,麦粒腫,中耳炎,副鼻腔炎.

書評

緩和内視鏡治療

著者: 大木隆生

ページ範囲:P.1681 - P.1681

 レーザー治療や粘膜切除術などに代表されるように,多くの消化管疾患治療において,内視鏡が重要な役割を演じていることは周知の事実である.こうした病気を“根治”する分野においては,本邦の内視鏡技術は世界をリードする立場にありながら,本書で述べられている“緩和”を目的とした分野においては,米国の後塵を拝しているといわざるを得ない.

 米国では,政治,経済にとどまらず,医療界においても徹底した合理化,民主化が進められている.合理的な医療とは,すなわち理にかなった,無駄のない医療であり,民主的な医療とは,患者中心の医療である.患者にとって理にかなった医療を行う土壌が成熟している米国において,PEGや消化管用ステントをはじめとする緩和内視鏡技術が速やかに普及したことは偶然ではない.一方,こうした優れた治療法が本邦では注目されにくかった理由は,日本の医学界が,政治,経済同様,主権在君的で,そのうえ,重厚長大を良しとしていたことと密接に関係しているように思われる.医療における主権在君は,すなわち医療者中心の医学であり,重厚長大は,延命を第一目標とした根治・拡大手術礼賛主義である.こうした風土が,本書で述べられている緩和医療の市民権獲得を遅らせたといっても過言ではない.21世紀の医療は,根治術のさらなる進歩のみならず,患者のQOLを最小限の侵襲で向上させ,いかに病気と共存するかが大きなテーマとなるであろう.その意味で,本書はこれまであまり注目されなかった新しい分野を切り開く画期的な著書である.

Respiratory Diseases in Women:European Respiratory Monograph 25

著者: 長井苑子

ページ範囲:P.1705 - P.1705

 本書は,欧州呼吸器学会(ERS)からモノグラフシリーズの近刊として,2人の女性呼吸器病学者によって刊行された.本書は,表題からして,多くの医師や研究者の関心を惹くには,時期尚早というのがおおかたの見かたであろう.ここで,「多く」のというのは,わが国では,女性だけを切り取って科学することや,ある疾患の焦点を性差にしぼってしまうことは,まだ,十分にその意義が合意されていないからである.

 欧米でもわが国でも,種々の疾患に対するガイドラインが作成されている.すでに発表された知見と専門家の合意に基づいて作成された診断と治療方針に,一定の方向性が示されつつあることはよろこばしいことである.一般臨床においても,専門外来においても指標となる資料として利用されるであろう.

〈神経心理学コレクション〉チャールズ・ベル 表情を解剖する

著者: 長野敬

ページ範囲:P.1716 - P.1716

 コンラード・ロレンツ(Konrad Lorenz)の系譜に連なる行動学者アイブル=アイベスフェルト(Ireneus Eible-Eibesfeld)は,最近翻訳の出た『ヒューマン・エソロジー』(日高敏隆,他 監訳,ミネルヴァ書房,原著は1984年)に,日本人にとりわけ興味の深い写真をのせている.歌舞伎役者が笑い,怒り,悲しみなどの典型的な表情をしているのを撮った一連のポートレートである.彼はこれらの写真を世界各地の人々に示して,表情が何を意味しているかを推定させたのだ.

 日本人による正答が高いことは当然予期されるが,喜びの表情については,歌舞伎に特有の誇張された隈取りと様式化された表出にもかかわらず,外国の被検者も相当の率で正しい答を出している.ところがそれ以外の場合には,例えば,驚きを恐れと解釈するというような相互乗り入れ的な食い違いが,かなり多く見られる.ただしこの結果も,ある見方から整理すれば割合にすっきり要約できそうだ.すなわち心と表情の関係を,期待と状況の合致を意味する喜びの顔(ポジティブ)と,不一致に基づくその他の表情(ネガティブ)にふるい分ければ,正答率は格段に高くなるだろう(この著者自身は,そうした整理を行なっていないが).

神経内科ハンドブック 第3版

著者: 廣瀬源二郎

ページ範囲:P.1717 - P.1717

 『神経内科ハンドブック』の第3版が,200頁ほど増頁され発刊された.初版から15年,2版から9年を経た出版である.

 初版では,米国の神経学卒後教育のいわゆる『レジデントマニュアル』日本版をめざして,日本での卒後教育のスタンダードたるべく編者は意図され,見事に成功を収めた出版であった.米国での神経学卒後教育の経験に,日本でのあるべき卒後臨床研修の標準を見極めて,2版,3版と改訂されてきたわけである.今回の第3版により,本書は間違いなく,臨床神経学診断と治療のバイブルとなったと言えよう.第2版では,神経疾患患者における臨床診断の最重要点である局所診断の項が加えられ,診断のプロセスの重要さが明らかにされたが,第3版ではそれをさらに重要と考え,まず第1章の神経学的診察法において,脳神経症状を十分に理解できるよう,たくさんの脳神経の解剖図譜が2色印刷で加えられた.理論だけでなく,臨床の実際を考え局所診断をするためには,その基礎となる神経解剖の知識が必須であることは言うまでもない.この点の教育がわが国ではないがしろにされており,その充実こそが実践の場における局所診断に必要なことは明白である.この本を読むことによりその知識が加わり,専門医試験の準備をする若手の医師,臨床の場で責任ある仕事をする専門医には,きわめて有用であろう.

内科医のためのリウマチ・膠原病診療ビジュアルテキスト

著者: 七川歓次

ページ範囲:P.1725 - P.1725

 本書は,わが国のリウマチ学の歴史のなかで画期的なもので,夥しいリウマチ性疾患患者に接する医師が,どのように診療を進めればよいかの指針を,率直に,クリアカットに,しかもていねいに,リウマチ病全般にわたって述べている.これまでの長い経験から,これだけは知っておいて診療に生かしてほしいという著者の想いが伝わってくる.どの病気の記述も,患者を目の前にした真剣な目差しが感じられ,なおかつビジュアルで,カラー写真やX線写真,手技の図が豊富である.きわめてわかりやすい,しかしながら経験に裏打ちされた簡単な記載にも深い味わいがあって,さすがと思わせる.従来のリウマチのテキストブックと比べるとその違いは一目瞭然で,診断基準に長々と頁を費やし,多くの先達の過去の意見が述べられても著者自身の顔が見えてこない,といったものではない.そのうえ,たいていのテキストブックは編集本であるから,なおさらこの本との違いが際立っている.

 本書は,リウマチ患者を診療するにはこの程度の知識と手技を身につけていなければならない,ということを示そうとしているようにみえる.したがって,目次の配列も,多い症状,多い患者の順から述べられていて,まず関節炎の鑑別の記載から始まり,臨床検査のなかでも,X線写真の読み方,オーダーの仕方,関節液からの疾患の鑑別に多くの頁を費している.これは著者が比重の置き方を心得ているからで,私にとっては心憎い思いである.次いで関節の見方から問診のとり方などとともに,眼や皮膚の症状がカラフルに示されている.さらに筋肉の痛みの診断,関節穿刺の手技について述べ,治療薬剤にどのようなものがあるか,その用い方と副作用が説明してある.

CRCテキストブック

著者: 古川裕之

ページ範囲:P.1735 - P.1735

 1997年4月の新GCP(good clinical practice)施行に連動して,厚生省(現在は厚生労働省)は治験を円滑に実施するためのサポート体制として,CRC(clinical research coordinator)養成の検討を開始した.これに合わせて日本病院薬剤師会が企画したCRC養成研修会では,1998年8月開催の第1期から2002年8月の第5期目までに,延べ861人の薬剤師が受講している.

 CRC数は,1997~2002年の6年間に着実に増加している.CRC全体としては,薬剤師と看護師ライセンスを有する者がほとんどを占めているが,最近,臨床検査技師ライセンスをもつCRCも目立ち始めている.2002年10月に横浜で開催された「CRCと臨床試験のあり方を考える会議」は,2001年の第1回会議(別府)の参加者800人(これは予想外!)を超える1,000人以上の参加があった(会場スペースの関係で,涙ながらに参加申し込みをお断りしたと,聞いています).

君はどんな医師になりたいのか―「主治医」を目指して

著者: 市村公一

ページ範囲:P.1743 - P.1743

 卒後臨床研修必修化が,いよいよ2004(平成16)年度から導入されます.これに伴い「年間入院患者100人に対し1人の研修医,または病床10に対して1人の研修医」という制度上の制約と,昨年実施された厚生労働省のアンケートでも明らかな医学生側のプライマリ・ケア医,家庭医志向の高まりから,これまで大半の研修医を受け入れてきた大学病院から大量の研修医が市中の研修指定病院にシフトすることが予想されています.しかし,個々の医学生にとって肝腎なことは「全体の流れはさておき,自分はどこで,どんな研修を受けるか」でしょう.今までは「外に出るといっても様子もよくわからないし,研修後の進路も不安だから」と母校の医局に入局するのが大勢だったものが,ストレート研修が禁止され,大学に残っても外に出ても,スーパーローテーションでプライマリ・ケアの基本的診療能力を身につけることが求められます.

 「どこで,どんな研修を受けるか」―卒後臨床研修必修化に伴って研修先の選定という問題に直面し,医学生は従来よりも一層真剣に将来進むべき方向を考えることになるでしょう.それも,必修化の大きな副次効果かも知れません.

胸腹部CT診断のランドマーク 急性疾患を中心として

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.1763 - P.1763

画像診断に対する健全な姿勢
 これだけ医学出版物が多い世の中になると,玉石混淆のなかから光り輝く玉を見つけるのが難しい.臨床医には数多くの書籍を通読している時間がない.そこで筆者は,何を目的に出版されたのかという編集方針をまずチェックする.この度上梓された『胸腹部CT診断のランドマーク』と題する書を手にして,その健全な姿勢に爽やかな満足感を覚えた.

 多くの画像診断書は単に画像診断法を述べているに過ぎない.本書は,患者を診る思考・行動過程のなかでのCTの位置付けが明確である.診療現場でCTを活用するための画像診断書という骨子が瞬時に理解できた.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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