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文献詳細

雑誌文献

medicina40巻12号

2003年11月発行

文献概要

column

患者さんやスタッフから信頼を得る方法

著者: 大西真1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院消化器内科

ページ範囲:P.109 - P.109

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 筆者が研修医だったとき,肝に銘じていたことがあります.朝は早く出勤して,採血は患者さんの朝食の時間前に必ず終えるということです.多くの病院の患者さんの朝食は8時で,採血のために食待ちをさせられている患者さんは沢山いると思います.食事を待たされることほど,辛いことはないと思います.食事時間前に採血を終わらせると,患者さんは感激して主治医を信頼するようになります.そのうえ,採血がうまければ申し分ありません.採血や点滴が上手になるには,これはもう場数を踏むしかありません.当直のかわりに積極的に点滴をし,他の医師の採血や点滴を手伝って,少しでも経験を増やすことです.

 また,朝の挨拶を忘れずに.朝病棟に行き,看護師さん,スタッフの医師,患者さんに,笑顔で気持ちよく挨拶すれば,必ず信頼されるようになります.そして自分の受け持ち患者さんを全員回診するのです.朝,決まった時間に必ず顔を出せば,患者さんは安心するものです.患者さんの所に行く前に,必ず看護日誌に目を通し,夜間何があったかを把握してから病室へ行くことです.主治医が夜間の様子も把握していると患者さんの信頼感はますます増します.回診を終えたら,カルテの記載も忘れずに.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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