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李下に冠を正さず
著者: 冨高辰一郎1
所属機関: 1東京女子医科大学神経精神科
ページ範囲:P.537 - P.537
文献購入ページに移動 医師になって2年目,私は内科研修を地方都市の某市中病院で行っていた.症例も豊富で,指導医にも恵まれ,自分が医師として日々成長するのを自覚できるような充実した生活を送っていた.病棟では看護師からかわいがられ,時には若手医師たちと看護師さんのグループでドライブに行ったりと公私ともに楽しい日々だった.あの事件があるまでは…….
ある日先輩医師から「薬局にかわいい新人薬剤師が数人入ったので飲み会に誘ってこい」と頼まれた.私はその新人薬剤師らの顔も見たことがなかったのだが,いつもお世話になっている先輩の頼みでもあるし,夜間当直の時間を利用して新人薬剤師さんに連絡することにした.昼間忙しい仕事中に薬局に行き,飲み会に誘うのは不謹慎と思ったし,新人薬剤師さんの当直日と私の当直日がその週は偶然重なっていたのだ.
ある日先輩医師から「薬局にかわいい新人薬剤師が数人入ったので飲み会に誘ってこい」と頼まれた.私はその新人薬剤師らの顔も見たことがなかったのだが,いつもお世話になっている先輩の頼みでもあるし,夜間当直の時間を利用して新人薬剤師さんに連絡することにした.昼間忙しい仕事中に薬局に行き,飲み会に誘うのは不謹慎と思ったし,新人薬剤師さんの当直日と私の当直日がその週は偶然重なっていたのだ.
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