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文献詳細

雑誌文献

medicina40巻13号

2003年12月発行

文献概要

Scope

重症急性呼吸器症候群(SARS)―これまでにわかってきたこと

著者: 岡部信彦1

所属機関: 1国立感染症研究所感染症情報センター

ページ範囲:P.2116 - P.2121

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SARS発生のはじまり

 中国広東省では,2002年11月頃より非定型肺炎の多発があり,2003年3月までに約300例の患者と5名の死亡が報告され,当初これはクラミジア肺炎によるものであると中国当局はみなしていた.

 2003年2月19日には,香港において広東省に近い福建省から戻った親子2名よりトリ型インフルエンザH5N1が分離された.1名は死亡している.これは1997年香港でのヒトにおけるH5N1流行以来,再びヒトから分離された事例であり,広東省を起点とした新型インフルエンザ大規模流行(influenza pandemic)の前兆ではないかと世界中のインフルエンザ関係者の関心を集めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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