文献詳細
文献概要
今月の主題 臓器感染と抗菌薬のえらび方 尿路感染と抗菌薬のえらび方
前立腺炎の治療法
著者: 菅野治重1
所属機関: 1高根病院内科
ページ範囲:P.284 - P.285
文献購入ページに移動前立腺炎の種類
1. 急性前立腺炎
急性前立腺炎は,若い男性や膀胱カテーテル留置例に好発する.症状は,発熱,悪寒,排尿困難,頻尿などがみられる.直腸診で,痛みを伴う腫大した前立腺を触れる.放置すると,膿瘍化,副睾丸炎,敗血症などに進展するおそれがあるため,迅速な治療が必要である.膿尿と細菌尿を伴う例が多く,Escherichia coli,Klebsiella pneumoniae,Proteus mirabilisなどのグラム陰性桿菌や,Staphylococcus aureusが主に原因となるが,稀にChlamydia trachomatis,Ureaplasma urealyticumも原因となる1).
2. 慢性前立腺炎
慢性前立腺炎は,排尿困難,残尿感,会陰部痛,頻尿などの症状がみられるが,急性前立腺炎に比べて症状が弱いため,診断が困難な例も多い2).尿中に少量の細菌しか検出されないが,沈さでは多数の白血球を認める例や,男性で尿路感染症を繰り返す例などは,本症を疑う必要がある.原因菌は急性前立腺炎と同様である.
1. 急性前立腺炎
急性前立腺炎は,若い男性や膀胱カテーテル留置例に好発する.症状は,発熱,悪寒,排尿困難,頻尿などがみられる.直腸診で,痛みを伴う腫大した前立腺を触れる.放置すると,膿瘍化,副睾丸炎,敗血症などに進展するおそれがあるため,迅速な治療が必要である.膿尿と細菌尿を伴う例が多く,Escherichia coli,Klebsiella pneumoniae,Proteus mirabilisなどのグラム陰性桿菌や,Staphylococcus aureusが主に原因となるが,稀にChlamydia trachomatis,Ureaplasma urealyticumも原因となる1).
2. 慢性前立腺炎
慢性前立腺炎は,排尿困難,残尿感,会陰部痛,頻尿などの症状がみられるが,急性前立腺炎に比べて症状が弱いため,診断が困難な例も多い2).尿中に少量の細菌しか検出されないが,沈さでは多数の白血球を認める例や,男性で尿路感染症を繰り返す例などは,本症を疑う必要がある.原因菌は急性前立腺炎と同様である.
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