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文献詳細

雑誌文献

medicina40巻6号

2003年06月発行

文献概要

カラーグラフ 手で診るリウマチ(6)

ジャクー関節炎(Jaccoud's arthritis),指の腫れ

著者: 上野征夫1

所属機関: 1西村病院

ページ範囲:P.1064 - P.1065

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 図1の手は,MCP関節(metacarpophalangeal joint)で屈曲し,PIP関節(proximal interphalangeal joint)で過伸展,DIP関節(distal interphalangeal joint)で屈曲している.いわゆるスワンネック変形である.これを見ると誰しもが関節リウマチを考える.しかし図2のX線写真を見ると,関節に著明な亜脱臼はあるものの,関節リウマチの骨破壊像がない.症例は,全身性エリテマトーデスのスワンネック変形である.

 1869年,フランスのJaccoudは,リウマチ熱の再燃を繰り返す29歳の男性患者に,手指の尺側変形とスワンネック変形が残ったことを観察した.100年以上経った1975年,今度はイギリスのBywatersが,全身性エリテマトーデスでも同様の手指変形が起こることを観察し,これをJaccoud症候群と呼んで報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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