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文献詳細

雑誌文献

medicina40巻6号

2003年06月発行

文献概要

新薬情報(29)

塩酸セベラマー(フォスブロック®錠250mg,レナジェル®錠250mg)

著者: 越前宏俊1

所属機関: 1明治薬科大学薬物治療学

ページ範囲:P.1074 - P.1076

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適応■透析中の慢性腎不全患者の,高リン血症の改善.低リン血症や消化管通過障害のある患者・本薬にアレルギーのある患者では禁忌である.

用法・用量■通常,成人には,塩酸セベラマー(以下セベラマーと略)として1回1~2gを1日3回,食直前に経口投与する.なお,年齢,症状,血清リン濃度の程度により適宜増減するが,最高用量は1日9gとする.米国での同薬(Renagel®,1錠400または800mgの錠剤とカプセル)の添付文書では,血清リン濃度に対応した推奨初期投与量があり,6.5~7.4mg/dlであれば800mgを1日3回,7.5~8.9mg/dlであれば1,200mgを1日3回,>9.0mg/dlであれば1,600mgを1日3回としている.投与開始後,血清リン濃度,血清コレステロール値は2週間程度で低下するので,投与量変更はその結果を待って考えるとよい.また,炭酸カルシウム製剤からセベラマーに治療薬を変更する際には,炭酸カルシウム投与mgと同等のセベラマー投与量(mg)に変更して同等の効果が得られるとされている.セベラマーは,水溶液中でゲル状に膨化し,体積は約8倍も増加するため,服用時または前に錠剤を人為的に粉砕したり,かみ砕いたりしないよう,患者を指導すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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