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救急神経症候の鑑別とマネジメント(7)
急性期脳梗塞のneuro-critical care(前編)
著者: 永山正雄1
所属機関: 1東海大学医学部神経内科
ページ範囲:P.1240 - P.1248
文献購入ページに移動脳卒中を疑うべき症候
まず始めに,脳卒中か否かを鑑別する.病歴上,突然の激しい頭痛や意識障害,特に急な構音障害,片麻痺,複視の存在は,強く脳卒中を疑わせ識別性も高い.急な感覚障害,めまい,運動失調,失語症や痴呆症のみの例もあり注意を要するが,意識障害(どこかぼんやりしているなど),構音障害,病的反射(特にBabinski反射,Chaddock反射)や髄膜刺激徴候の有無に注意し,頭部CT(1~2日後に再検)やMRI所見に注目する.また表1に脳卒中と間違われうる状態をまとめた.これらの例は脳卒中と同様に意識障害で搬送されることが多いが,片麻痺などの局所症候も,特に低血糖,高浸透圧性非ケトン性昏睡,硬膜下血腫,脳腫瘍,頭部外傷,ミトコンドリア脳筋症でみられうるので注意を要する.なお意識障害例の鑑別については,本連載第3~4回を参照されたい.
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