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文献概要
今月の主題 消化器疾患のエビデンスとエキスパート・オピニオン 食道・胃疾患
H. pylori除菌と胃食道逆流症
著者: 工藤欣邦12 児玉礼二3 藤岡利生2
所属機関: 1医療法人大分厚生会川崎内科 2大分医科大学総合診療部 3医療法人友和会医大前クリニック
ページ範囲:P.1486 - P.1489
文献購入ページに移動・H. pylori除菌後の胃食道逆流症(GERD)発生の問題については,現時点では,H. pylori除菌後に「GERDが誘発されやすい」というより「誘発される患者が存在する」という表現が妥当である.
・H. pylori除菌後のGERDは,逆流に対する防御機能が低下した患者が,除菌により胃酸分泌能が回復したことにより,潜在していたGERDが顕在化したものと考えられる.
・除菌後のGERD発生の問題や除菌前に併存するGERDの存在は,H. pylori陽性潰瘍患者に対する除菌治療の妨げにはならない.
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